【李登輝】迷える日本の若者に送る「十の箴言」(十)

【李登輝】迷える日本の若者に送る「十の箴言」(十)

 不屈のリーダー李登輝が迷える日本の若者に送る「10の箴言」

「サピオ」2010年1月27日号より転載

【箴言十】信仰心を持つことはリーダーの最重要条件

       「台湾の声」編集長 林建良(りん けんりょう) 

 人間なら、だれしも迷う時がある。そして人間である限り、力や知恵の限度もある。だから信仰心を持つことは不可欠なのだ。信仰は迷い時の心の支えになる。

 李登輝氏がよくあげる例は、彼自身の台北近郊にある観音山への登山経験である。観音山は決して高い山ではないが、山頂が険しく、一人で立つのがやっとの危険な場所でもある。そこでは何があっても人には助けてもらうことはできない。

 李登輝氏は観音山の山頂で、頂点に立つリーダーと同様な、孤独と無力感を強く感じたと著書に書いている。更に「これまでの人生を振り返ると、いかなる厳しい環境に置かれた場合でも、意志を貫くうえで力の源は信仰であった」「人間は心(精神)と肉体から構成されるが、精神的弱さはさらに高い次元の存在を必要とする。総じていえば、指導者に限らず、私たちは誰もが全知全能の神を必要とするのである」とも語った。リーダーにこそ、神が必要なのだ。


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