【台北市長選】「神猪」とは何か?
(転載自由)
「台湾の声」編集長 林 建良
国民党の台北市長選挙候補、連勝文は「神猪」と呼ばれている。
猪並みの行動力を持つ一方で、神々しい雰囲気の漂う人物なら、間違いなく首都のリーダーに相応しい人選であろう。
台湾で「神猪」は神聖なものである。「神猪」とは、お祭りの供え物として神様に献上するブタのことだ。
その地域で一番立派なブタでなければ「神猪」には選ばれないので、台湾の農家では豚舎にエアコンをつけたり、音楽を聴かせたりして候補になりそうなブタを大事に育ててる。
神様のご機嫌をとるために祭りで献上する「神猪」は、例外なく体重が千キロ以上の堂々とした大物だ。口にはミカンを咥えて四肢を踏ん張り、祭り全体に睨みを利かせる「神猪」は、間違いなく神聖そのものなのだが、子供時代の私には面白おかしく感じる存在でもあった。
残念ながら農業社会でなくなった今の台湾では「神猪」への敬意がすっかり消え、「神猪」はただの「超肥満ブタ」になってしまったのだ。
堂々とした体格の「神猪」こと連勝文は、権勢極まる裕福な家庭で大事に育てられたが、台北市長選という大きな祭りで名実ともに本物の「神猪」になれるのであろうか?
以下の神猪の画像