【総統選挙】両岸の立場は敗因ではない

【総統選挙】両岸の立場は敗因ではない
【総統選挙】両岸の立場は敗因ではない

 1月14日の台湾総統(大統領)選挙に敗れた民進党は、蔡英文主席の敗北の原因が「1992年合意」を認めなかった両岸(台中)関係の主張に原因があるのではないかと反省する声があがっている。

 これに対し、台湾団結連盟(台連)の黄昆輝主席は「台湾国民の生活は中国に依存するものではなく、このような考え方は原因と結果をあべこべにしたものだ」と批判し、「台湾と中国の経済統合の悪い結果が、台湾国民を威嚇する武器になっているのだ」と指摘し、「中国国民党と中国共産党が手を組んで、台湾の資金と技術を中国に吸い寄せ、台湾経済を圧迫したことによって台湾国民の生活が苦しくなっている」と主張した。

 ECFA締結後、実際には昨年一年間の輸出全体の台湾から中国への輸出比重は伸びておらず(−1.6%)、逆に中国から台湾への輸入比重が伸びている(+1.6%)。中国が台湾に利益を譲ったという宣伝は事実ではなかった。

 馬英九総統が主張するいわゆる「1992年合意」とは、台湾と中国大陸はお互い「一つの中国」を認めるが、その中身は中国大陸側が「一つの中国とは中華人民共和国」、台湾側が「一つの中国は中華民国」と解釈する「一中各表」(一つの中国の各自解釈)であるとしているが、中華人民共和国側は「1992年合意」は「一つの中国」で合意したことのみを強調し、「各表」(各自解釈)は認めていないのでそもそも合意自体がない。

 国民党支持者は「1992年合意」を積極的に支持しているのではなく、国民党上層部がそのような方針を打ち出しているので国民党関係者と人脈を持つ人々が消極的に受け入れているだけであり、今回民進党の蔡英文氏が敗北したのは「1992年合意」を民進党が受け入れなかったからではなく、中国とはほとんど関係ない台湾北中部の国民党地方派閥人脈の組織票を切り崩せなかったからである。民進党が「1992年合意」を受け入れて中国を「大陸」と呼び換え、「統一も排除しない」と主張を転換したところで民進党の票は一票も増えない。

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