【李登輝】迷える日本の若者に送る「十の箴言」(八)

【李登輝】迷える日本の若者に送る「十の箴言」(八)
【李登輝】迷える日本の若者に送る「十の箴言」(八)

 不屈のリーダー李登輝が迷える日本の若者に送る「10の箴言」

「サピオ」2010年1月27日号より転載

【箴言八】敵を使える知恵と器量を持て

       「台湾の声」編集長 林建良(りん けんりょう) 

 敵とは競合関係にある存在で、こっちが得をすればあっちが損をするというゼロサム関係にもある。しかし、敢えて敵を使う知恵と器量を持つのが李登輝氏である。

 かつての李登輝氏にとって、自分を引き下ろそうとする党内の中国人勢力こそが手ごわい敵であった。その代表格が軍のストロングマンである参謀長のカク柏村氏である。ところが李登輝氏は敢えてカク氏を首相に任命したのである。

 軍のトップであったカク氏を軍籍を離脱させるためには、首相という最高のポストで釣る以外になかったのだ。カク氏の軍籍離脱で李登輝氏は、他の人間を参謀長に任命し、その軍への影響力を完全に排除した。

 一方、首相になったカクは相変わらずのストロングマンぶりを見せたが、その国民に眼中にない傲慢な国会答弁が国民の顰蹙を買っただけでなく、自分の無知を国会でさらけ出す羽目にもなった。これで彼の神話が一気にはじけ、蒋介石時代以来の軍事ストロングマンもついに消えた。これもまた民主化の一歩前進であった。

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