支部が設立されることを機関誌「日台共栄」12月号でお伝えした。
群馬といえば、1月4日からスタートするNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公は、吉田松陰の
妹の杉文(すぎ・ふみ)。最初は久坂玄瑞に嫁ぐが、蛤御門の変で久坂が斃れ、後に初代群馬県令
となる松陰の盟友だった楫取素彦(かとり・もとひこ)に嫁ぐ。楫取の最初の妻も松陰の妹で寿
(ひさ)だったが、2児をなした後で亡くなったためだ。
群馬県令としての楫取素彦の評価はようやく始まったところだそうだが、産業、教育面などに力
を注ぎ、群馬県の基礎を作り上げ、「名県令」と称されているという。
楫取と寿がもうけた2児のひとりが楫取道明(かとり・みちあき)。明治29年1月1日の芝山巌事
件で匪賊の兇刃に斃れた「六士先生」のひとりだ。群馬県出身の中島長吉もそのひとりだった。
なお、「日台共栄」12月を編集している時点では不明だったため、「群馬は現在、県が3つ、町
が1つ、村が1つの計5つの自治体が台湾と都市提携している」と記したが、印刷中に、群馬県渋川
市が11月7日に彰化県社頭郷と友好協力協定を締結していたことが判明、なんと群馬県は6つの自治
体が台湾の自治体と都市提携していた。
日本の都道府県で6つもの自治体が台湾と都市提携しているのは、群馬県以外にない。この一事
からも台湾との縁の深さが分かる。
群馬●2月半ばに支部発足の予定
【機関誌「日台共栄」12月号:支部だより】
あまり知られていないようだが、群馬県は台湾と縁が深い。
奇美実業創業者の許文龍氏は、これまで後藤新平や八田與一など台湾に功績を残した日本人9人
の胸像を制作していて、羽鳥又男と新井耕吉郎の2人が群馬県出身だ。芝山巌事件で犠牲になった
中島長吉も、群馬が生んだ逸材だった。また群馬は現在、県が3つ、町が1つ、村が1つの計5つの自
治体が台湾と都市提携している。
この群馬県に、李登輝元総統の9月ご来日が本格化した夏場から支部設立の動きが出始め、李登
輝学校研修団団長をつとめた山本厚秀氏が準備会委員長となり、群馬在住理事の手島仁氏や頌里真
賢氏などと協力し、来年2月半ばに支部を設立しようとしている。
群馬県支部は本会26番目の支部となる。朗報を待ちたい。