自民党の町村派(町村信孝会長)が23日に開いた総会でNHK「JAPANデビュー」
問題が取り上げられ、司会の稲田朋美議員は「番組は反日の部分だけを偏向して報じた」
と批判し、町村元外相も「その番組は私も見た。率直にいって、私も首をかしげた」と語
ったという。
安倍晋三元首相も「あの番組はおかしい。(JAPANデビューは)シリーズとして続く
と聞いている。(議員の方々には)関心を持って見ていただきたい」と呼びかけたという。
この問題は政界に本格的に波及、問題化されることになった。下記にそれを報ずる産経
新聞と夕刊フジをご紹介したい。 (編集部)
「NHKが反日偏向番組」 台湾統治で町村派議員批判
【産経新聞 4月24日】
自民党町村派の23日の総会で、5日放送のNHK番組(NHKスペシャルシリーズ・J
APANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』)について、批判が相次いだ。
番組は日本の台湾統治を取り上げたが、稲田朋美衆院議員は「台湾は李登輝元総統など
親日家が多いのに番組は反日の部分だけを偏向して報じた」と批判。町村信孝前官房長官
も「番組をみたが率直に言って首をかしげた」と同調した。安倍晋三元首相は「週刊新潮
も取り上げたが、番組はひどすぎる。関心を持ってこのシリーズを見てほしい」と呼びか
けた。
中山成彬元文部科学相も記者団に、自らが会長を務める議連「日本の前途と歴史教育を
考える議員の会」としてNHKへ公開質問状を出す意向を示した。
NHK番組偏向問題 町村派総会で批判続出
【4月24日 夕刊フジ(4月25日付)】
NHKスペシャル「シリーズ JAPANデビュー 第1回『アジアの“一等国”』」5
日放送)放送の偏向・歪曲報道問題が、23日の自民党町村派総会で取り上げられた。放送
直後から、日台双方で批判が噴出している問題に、政界が本格的に取り組み始めた。
番組は、日本による台湾統治について、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、皇民化
運動で日本文化を強制した─などと放送した。
町村派総会では、まず司会の稲田朋美衆院議員が「あまりに一面的な番組で驚いた。日
本統治時代の反日的な部分だけを、いわば偏向して報道するのはいかがなものか」と口火
を切った。
続いて、会長の町村信孝元外相も「その番組は私も見た。率直にいって、私も首をかし
げた。今のマスコミの偏向ぶりはみなさん感じていると思う」と続いた。
この後、総会はマスコミ非公開となったが、出席者によると、中山成彬元文科相が「台
湾に行くと、台湾の人々は(生涯を台湾発展に尽くした)八田與一さんをはじめ、日本に
感謝している」といい、「私が会長をやってる議連『日本の前途と歴史教育を考える議員
の会』で、NHKに公開質問状を出したい」と発言した。
安倍晋三元首相も「あの番組はおかしい。(JAPANデビューは)シリーズとして続く
と聞いている。(議員の方々には)関心を持って見ていただきたい」と呼びかけた。
同局HPによると、5月3日放送予定の第2回は「天皇と憲法」となっている。