五都(市長)選挙は近づいている。次期総統選挙の前哨戦と位置付けられているだけあって台湾全国に選挙熱が徐々に上がっている。
台湾の選挙は、総統選挙から地方選挙まで、大まかに台湾独立派と親中国派の両極の対決と考えられてきた。しかし、選択を左右する因子ではあるが、単純に台湾意識と中華意識との衝突で選挙の結果と政局を予測する事も、分析する事も不十分となっている。もはや台湾人の意識形態で台湾の政治変化を読み解くには困難ではないかと思われる。
台湾の混沌を今まで誰も語らなかった台湾人の心の深層に流れている精神的構造と変化の視点で見るとすっきりするのではないかと思われる。
日本台湾医師連合会長 頌彦 真賢
【演題】台湾人精神史の歩み
――歴史事件から見た台湾人の精神とその構造分析 【講演のレジメ】を参照
【講師】 黄 文雄 先生(東アジア歴史家・思想家) 使用言語:日本語
【日時】 6月27日(日)
講演会 3時―5時30分(受け付け 2時30分より)当日参加も可。
懇親会 6時-8時 (着席) 要予約
【ところ】ホテルモントレー半蔵門 1f瑠璃
地下鉄 半蔵門線 半蔵門駅5番出口すぐ 車 首都高速霞ヶ関ICより5分
東京都千代田区1番町23−1 TEL:03−3556−7111
【会費】講演会 1000円 (学生 無料)
懇親会 9000円 (高校生・中学生 5000円、 小学生以下はfree)
【主催】 日本台湾医師連合 【共催】日本台医人協会 在日台湾同郷会
【参加資格】一般の方の参加も歓迎
【申し込み先、問い合わせ先】 メール jtmu@taiwan
fax 03−5760−4980
ご氏名
講演会に (講演会のみの場合 予約不要) 参加する
懇親会に 参加する 参加しない
【講演のレジメ】
1.ある調査報告が語る台湾人の精神的な病
2.「台湾精神とは何か」についての代表的な理解度
鐘 肇正 李登輝 陳水扁 李喬と葉海煙
3.台湾文化史と精神史の構造分析
第1層 照葉・広葉混合樹林文化
第2層 黒潮文化
第3層 南蛮文化
第4層 百越系南方漢文化
第5層 近代日本文化
第6層 中国内戦文化 & 日欧外来文化
台湾人精神史の近代的文化要素
4.台湾の「四害」から下関条約後の「国籍選択」が語る近代意義
5.日露戦争から見た台湾「詩社」、戦争募金、提灯行列などの近代国家意識の萌芽
近代国民国家の国の「かたち」と大日本帝国の歴史的役割
6.「玉井事件」(1915年)余清芳の「大明慈悲国」と原 敬内閣後の田 健次郎文民
総督、「三.一運動」「五.四運動」との日中台鮮の比較近代精神
7.「今日台湾光復了、世界光明了」の「台湾光復歌」の絶唱から生まれた俚諺
【台湾光復歓天喜地 貪官汚吏無天無地 警察横行黒天暗地 人民痛苦哀天怨地】
8.出会いによって、人も民族の運命も文化と文明の性格も決められる
台湾と海南島の比較文化史
9.二二八事件という文化摩擦と文明の衝突からつくった台湾人の内向型精神
10.馬英九政権から生まれた外向型精神昂進
11.「唯我」と「無我」の型から見た台湾人の「我」の醒めの精神史
12.日・台・中の文化と文明の類似性と異質性
13.台湾とセイロンの歴史幾何学から見た台湾の過去、現在とその未来
14.空海の「十住心論」と鈴木大拙の「日本的霊性」から台湾を考える
偽善者と独善者しか生まれなかった「欲望最高・道徳最低」の精神文化の根源とは
15.台湾人の精神史的な問題、難題と課題
感性的台湾人意識から悟性的意識