を開催した実行委員会(石川公弘委員長)が来る4月1日、台湾高座会と共催で台中市の中山堂にお
いて「ありがとう台湾・がんばれ東日本チャリティ演奏会」を開催することになった。
歓迎大会を実質的に運営した高座日台交流の会会長で本会常務理事の石川公弘(いしかわ・きみ
ひろ)氏と同会事務局長で本会理事の橋本理吉(はしもと・りきち)氏が連名でこのチャリティ演
奏会を開催するに至った経緯を記しているのでご紹介したい。また、昨日の「東京新聞」が記事に
しているので併せてご紹介したい。
ただ、記事の冒頭「太平洋戦争末期に」とあるが、台湾高座会の李雪峰会長たちがこの記事を目
にしたら違和感を抱く。台湾少年工たちが雷電など戦闘機の製作に従事していたのは「大東亜戦
争」のときだったからだ。李雪峰会長ら台湾少年工出身者は今でも「大東亜戦争」と呼んでいる。
ましてや太平洋戦争なる呼称は、日本が敵として戦っていたアメリカ側の呼称だ。台湾少年工の中
に米軍の空襲で亡くなった方々が60名もいる。すでに恩讐を乗り越えているとはいえ、新聞記事だ
からこそ正確な呼称を使って欲しいものだ。
◆台湾高座会留日70周年歓迎大会ホームページ
http://www.jt70.info/
2014年2月2日
台湾高座会留日70周年歓迎大会 ご協力者各位
歓迎大会 実行委員長 石川 公弘
同 事務局長 橋本 理吉
ありがとう台湾・がんばれ東日本チャリティ演奏会について(お願い)
◆お蔭様で大成功だった留日70周年歓迎大会
昨年5月9日の開催された台湾高座会歓迎大会には、種々ご協力をいただきありがとうございまし
た。お蔭さまで盛大に開催することができ、来日された元台湾少年工の皆様はもちろん、同伴され
たご家族も、たいへん喜んでいました。李雪峰・台湾高座会会長からは、「心に沁みる大会だっ
た。流石に日本だ」との評価をいただきました。
◆「姉妹のように素晴らしい日台関係」
多くの好意的な感想が寄せられましたが、舞台女優の一青妙(ひととたえ)さんの文章をイン
ターネット上に発見したときは、ある種の感銘を覚えました。一青妙さんは、「台湾高座会歓迎大
会にお仲間に誘われ参加したが実に素晴らしかった。台湾高座会の人たちのような積み重ねがあっ
て、今日の友好的な日台関係が成立しているのだ。私が二人姉妹であるせいか、日台関係はお互い
に助け合う姉妹のような関係と思う。今回の東日本大震災では台湾が姉となって困難な中にある日
本を助けた。その前の台中地震の際は、日本が姉になり真っ先に救援隊を台湾へ送ってくれた。こ
の姉妹のような素晴らしい日台関係のために、私も力になりたい」というのです。
◆親しき仲にも礼儀あり
実は台湾高座会留日70周年歓迎大会には、台湾民主化の父・李登輝さんの出席と、そこでの講演
が予定されていました。しかし直前に体調不良となり、残念ながら出席いただけませんでした。そ
のため、皆様からいただいたお金が少し余っていました。何か有益に使いたいと、私たちは考えて
いました。
一青妙さんの日台姉妹論を読み、私たちは「親しき仲にも礼儀あり」という言葉を思い出しまし
た。東日本大震災に当たり世界一の支援をしてくれた台湾の人たちに、私たちは十分な礼節を尽く
しているのか。台湾からの災害支援金は、赤十字や大使館など公的機関を通じてのものだけで200
億、その他に台湾の仏教界は、震災直後、直接被災地へ入り、一世帯当たり平均5万円を手渡し、
その額85億円に上るそうです。
◆「ありがとう台湾・がんばれ東日本演奏会」の共催提案
台湾の世界一の支援に対し、当時の日本政府はどう対応したのでしょう。国交がないというだけ
で、慰霊祭でも正式の外交官扱いせず、献花の列にも加えなかったのです。その後の安倍政権は、
対応を改めましたが、まだ十分とは言えません。
そこで思いついたのが、東日本大震災支援に対する「ありがとう台湾チャリティ演奏会」の開催
でした。私たちは歓迎大会実行委員会を、「ありがとう台湾チャリティ演奏会実行委員会」に改組
して、直ちに台湾高座会へ打診しますと、「大賛成」とのこと。ただ「自分たちも、第二の故郷で
ある日本の再建に期待し、がんばれ東日本チャリティ演奏会で協力したい」と申し出てくれまし
た。そこで「ありがとう台湾・がんばれ東日本チャリティ演奏会」を共催することになりました。
◆最後は日台・老壮青少による壮大な「花は咲く」の大合唱
直ちに演目の話し合いに入りましたが台湾側から、「福島の被災地から見事立ち上り被災住民を
慰問している南相馬ジュニアコーラスアンサンブルは」との提案がありました。帰国後、直ちに福
島へ飛び、指揮者の金子洋一さんにお願いすると、協力したいとのこと。そこで南相馬ジュニア
コーラスと、これも被災地・花巻の出身で、台湾へのお礼行脚に実績のあるオペラ歌手の古川精一
さんを軸に演奏会を構成することが決まり、ノーベル化学賞の根岸英一博士に、これをサポートし
てもらうことになりました。
台湾側は、古川精一さんのお世話で、評価の高い国立台湾師範大学音楽部の女性コーラスと中歴
青少年管弦楽団の協力が決まりました。司会は、バイリンガルの一青妙さんにお願いしました。演
奏会の最後は、日台・老壮青少による壮大な「花は咲く」の大合唱を予定しており、必ず素晴らし
い演奏会になると期待しています。
◆台湾大好き人間の皆様、ぜひ参加してください
開催日は4月1日、場所は台中市の中山堂、定員1610名の大演奏会場です。開催に当たっては台中
市政府の全面的な支援をいただくことが出来ました。台湾側から「参加者の三分の一は日本人が望
ましい」との提案もあり、日本人は500名を参加目標としました。皆様には、この趣旨にご理解を
いただき、ご協力を心からお願い申し上げます。
以上
震災支援 台湾に「謝謝」 4月1日 台中で演奏会
【東京新聞:2014年2月5日】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20140205/CK2014020502000108.html
写真:「感動的な演奏会にしたい」と意気込みを語る古川さん(右)=大和市で
太平洋戦争末期に「高座海軍工廠(こうざかいぐんこうしょう)」(座間市、大和市、海老名
市)で、軍用機の生産・整備に携わった台湾少年工と交流を続けている「高座日台交流の会」は、
東日本大震災直後の台湾からの支援に感謝する演奏会を4月1日、台湾の台中市中山堂で開催する。
日本からの参加者を募集している。 (佐久間光紀)
演奏会は、高座日台交流の会が昨年5月に座間市で開いた元少年工の来日70周年記念式典で集
まった寄付金の残りが活用される。元少年工でつくる「台湾高座会」に同会が演奏会の開催を打診
したところ、台湾高座会から「第二の故郷の日本を激励したい」と申し入れがあり、日本側は「感
謝」、台湾側は「応援」の気持ちを込め、共同開催になった。
演奏会には、被災した福島県南相馬市の女子中高生でつくる「南相馬ジュニアコーラス(MJ
C)アンサンブル」と、岩手県花巻市出身のオペラ歌手古川精一さんの出演が決まっている。ノー
ベル化学賞を受賞した根岸英一さんも、小学6年から大学卒業まで大和市に暮らした縁で参加する。
台湾からは国立台湾師範大学音楽部の女性コーラスなどが出演。司会は、日台ハーフの女優一青
妙(ひととたえ)さんが務める。
古川さんは「震災後、被災地を回ったら台湾の支援に感謝する声が多かった。感動的なものにし
たい」と話している。問い合わせは、事務局=電046(264)5300=へ。