自民党の甘利明・元幹事長と滝波宏文・水産部会長が台湾を訪問

 8月20日から訪台していた自民党青年局の一行が23日に台湾からパラオに向かった翌24日、今度は自民党の甘利明・元幹事長(衆院議員)と滝波宏文・水産部会長(参院議員)が台湾を訪問した。

 元TPP担当大臣などをつとめ、現在は自民党半導体戦略推進議員連盟会長の甘利議員は8月24日に台湾入りし、蔡英文総統と会談したという。翌25日に台日科学技術フォーラムに出席して講演し、日本がTSMCを招く理由などについて話したそうだ。

 一方の滝波議員は甘利議員と同行しているわけではなく、別々の訪台。25日には鄭文燦・行政院副院長と会談し、台湾の経済建設及び科学技術力の発展とプロセスについて理解を深めるため、工業研究院(ITRI)も参観する予定だという。

 滝波議員の夫人は台湾出身で、台湾でも「台湾人女性の婿」として知られているという。滝波議員は自身が夫人と結婚したとき、戸籍で夫人の国籍が「中国」とされたことに驚き、それ以来、この戸籍表記に強い違和感を抱いているという。

 なお、甘利議員は志公会(麻生派)に属し、顧問をつとめている。甘利議員は経済産業相や党政調会長、党税制調査会長を歴任した政策通であることから、麻生氏の信任も厚いと言われる。

 8月8日に麻生太郎・自民党副総裁が台湾で講演し、半導体生産での連携が「経済安保の面でも極めて重要だ」と強調し、台湾が申請している環太平洋連携協定(TPP)加入を歓迎する意向も示していた。

 英国のCPTPPТ(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)加盟が決まり、次は中国か台湾と言われるさ中のことで、麻生氏の命を受け、台湾側の最終状況確認のために訪台したのかもしれない。そうだとすれば、台湾加盟の審議入りは近そうだ。

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