これに対して中国は「世界には一つの中国しかなく、香港、マカオ、台湾地区は中国領土の分割できない一部である客観的事実は変えられない」という談話を出して反発している。
米国はジョージ・オーウェルの『1984年』を引き合いに出し、独裁専制国家の様相を強める中国を非難したことに共感を覚える方も少なくないのではないだろうか。
————————————————————————————-トランプ政権、中国批判 航空各社への「台湾」是正要求【日本経済新聞:2018年5月6日】
【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは5日、中国の航空当局が海外の航空会社に対してインターネット上での台湾や香港の位置づけに関して是正を求めたことを批判する声明を発表した。「トランプ米大統領は中国共産党が中国の政治的正当性を米企業や国民に押しつける試みへの対抗をサポートする」と強調した。
声明によると、中国航空当局は4月25日に米国を含む海外の航空会社36社に対して台湾や香港、マカオに関してネット上や商品での認識を変更するよう求める文書を通知した。
ホワイトハウスは声明で、政府による将来の監視社会を描いた英作家ジョージ・オーウェル氏を引き合いに出して「(中国の要求は)オーウェル氏の作品を想起させるようなばかげたものだ」と批判。「米国は国内外で民間企業が顧客と接触する際に享受する自由を尊重する」と訴えた。
トランプ政権は台湾への接近が鮮明で、中国との貿易協議でも台湾問題を絡めて中国に譲歩を迫るとの観測もある。トランプ氏は5日、中国との貿易協議を終えたムニューシン財務長官らと会談する予定だ。
一方、ポンペオ米国務長官は5日、中国共産党で外交を仕切る楊潔篪・政治局委員と電話協議した。米国務省によると、両氏は「建設的で結果を追求する二国間関係の重要性」を再確認した。