産経が22日に14日開催のシンポジウム「どうなる日台関係!」を報道

本会主催により9月14日にシンポジウム「どうなる日台関係!」を開催したが、22日
になって産経新聞が社会面の「集う」欄でその模様を報じました。

 折しも22日から李登輝元総統が沖縄を訪問され、事務局スタッフのほとんどが沖縄入
りしており、また沖縄では産経新聞を入手することはほとんど困難なため、帰京してか
ら掲載に気づいた次第。いささか遅くなりましたが、ここに掲載します。

 なお、このシンポジウムの詳細は台湾の中央社などの報道と併せ、9月16日発行の本
誌第863号で報じ、また本会ホームページにも掲載しています。      (編集部)

■日本李登輝友の会ホームページ:http://www.ritouki.jp/


シンポジウム「どうなる日台関係!」14日・東京都千代田区の九段会館
【9月22日 産経新聞「集う」】
http://sankei.jp.msn.com/life/education/080921/edc0809211800000-n1.htm

 台湾に今年5月、中国との関係改善を優先する馬英九政権が誕生して以来、日本との
関係がギクシャクしている。6月には、尖閣諸島周辺で海上保安庁の巡視船と台湾の遊
漁船との衝突沈没事故が発生。「世界で最も親日的」と言われた台湾で一時、反日ムー
ドが高まる事態に発展した。これまで日台両サイドから親善に尽力してきた人たちは気
が気でない。

 シンポジウムには、台湾から楊永明・国家安全会議諮問委員が参加、馬政権の対日政
策の方針を説明するとともに、今後の日台関係について、岡崎久彦・元駐タイ大使、評
論家の黄文雄氏、ジャーナリストの櫻井よしこさん、田久保忠衛・杏林大学客員教授、
林建良・メルマガ「台湾の声」編集長と意見を交換した。

 岡崎氏は、「馬政権と日本政府との信頼関係はまだ確立されていない。お願いしたい
のは、例えば軍艦を出すにしても、日本に厳しい発言をするにしても、事前に連絡がほ
しいということだ」。櫻井さんも、「馬政権の支持率が下がっているのは、台湾のため
と思える政策があまりなく、中国に融和的過ぎるからではないか」と指摘する。

 これに対し楊氏は、「中国との関係強化は経済面に過ぎない。馬総統は日台関係を非
常に重視している(親日より進んだ)“友日派”。日台の『特別な関係』は外的要因(
中国)で変化することはない」と強調したが、パネリストからは、「(かつて反日的だ
った)馬総統の対日感情が変わるかどうかは疑問」(黄氏)と辛口の声も。

 一方、日本政府に対して“厳しい注文”を投げかけたのは在日台湾人である林氏。「
台湾が『親日』といわれると複雑になる。台湾の“片思い”に思えるからだ。戦前は確
かに素晴らしい日本人がいたが、戦後の日本は台湾に何をしてくれたか? 『特別な関
係』はお互いの尊敬があってこそだ」と訴え、この日一番の拍手を集めた。
                                  (喜多由浩)

写真:パネリストの岡崎久彦、黄文雄、櫻井よしこ、田久保忠衛、林建良の各氏と司会
   の水島総氏(右から)(中川春佳撮影)



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