日経新聞文化欄に「台湾と日本を結ぶ五七五」と題して寄稿されました。
短いながら、江畑氏ご自身の川柳との出会いや台湾川柳会のことなどが端的に歯切れよく書かれ
ている、まるで川柳のような雰囲気の一文です。
文中に川柳が4句出てきます。4句とも江畑氏が編纂された『近くて近い台湾と日本─日台交流川
柳句集』に出てきますが、日経新聞では作者名までは明かされていません。
・エリーゼがゴミの時間と歌ってる
この作者は、今回の李登輝学校研修団で講師を務めていただいた元中日新聞論説委員でジャーナ
リストの迫田勝敏(さこだ・かつとし)氏。このメロディをゴミ収集車の音と決めたのは、本会で
もご案内している『台湾の環境行政を切り開いた元日本人─荘進源回顧録』(まどか出版、2013
年)の著者で、「台湾歌壇」同人の荘進源さんです。
・助けたり助けられたり三時半
この作者は李錦上さん。李さんも「台湾歌壇」や「台湾俳句会」の同人で、台湾川柳会と掛け持
ちです。台湾の銀行の閉店時間は午後3時半だそうです。
・バスが来て手をあげちゃった日本で
この作者は吉岡桃太郎さん。吉岡さんは中国文化大学で講師を務める台北在住の日本人です。台
湾はバス王国。停留所には同じ時間帯に次々とバスが停まります。自分の乗りたいバスに手を挙げ
なければドアを開けてくれません。台湾のバスはおつりが出ません。必ず小銭が必要。そこで「P
ASMO」ならぬ「悠遊カード」が必携です。
・ニホン語を知らぬ孫にもネンコロリ
この作者は台湾川柳会第2代会長の李琢玉氏。蔡焜燦先生の親友だった李さんには『酔牛』とい
う川柳の名著があり、惜しくも2005年に癌で亡くなられましたが、阿川弘之・本会名誉会長も「文
藝春秋」誌で「台湾の川柳」と題して紹介されたことがあります。この「台湾の川柳」も『近くて
近い台湾と日本─日台交流川柳句集』に収録されています。
本日の台湾セミナーは午後6時45分から。ご都合のつく方はぜひいらしてください。ご参加の方
には、『近くて近い台湾と日本─日台交流川柳句集』をプレゼントします。