李登輝学校台湾研修団、大収穫を得て帰国

李登輝前総統が「台湾に新憲法を制定することが最後の仕事」と明言

 11月3日、李登輝学校台湾研修団(久保田信之団長、参加者64名)は、10月30日
からの全ての日程を終え、無事、台湾より帰国いたしました。
 今回の研修には、初めて訪台した方から数十回の方まで様々で、平均年齢こそ
48歳でしたが19歳から83歳までと幅広く、また職業も、学生、サラリーマン、学
校教師、会社経営者、ジャーナリストなど多種多彩な方々が参加されました。
 すでに参加者からはこもごも「李登輝前総統の迫力に圧倒されました」「念願
だった李登輝前総統や黄昭堂主席にお会いし、直にお話を伺うことができ大変充
実した時間を持つことができました」「今回、見聞きしたことを自分なりに咀嚼
し、日本人としていかに生きていくか、改めて考えたいと思います」「生涯忘れ
えぬ想い出となりました」といった感想が寄せられています。
 後日、参加者の感想は『感想文集』としてまとめ、講義の内容は『講義録』と
して頒布する予定です。発行しましたらご案内いたします。
 今回の研修では、やはり李登輝前総統をはじめ台湾を代表される講師陣による
日本語の講義により、台湾の現状などを深く知りえたのが最大の収穫でしたが、
各講師の講義内容を日本語で作成したテキストを準備し、ティーブレイクにはコ
ーヒーや紅茶どころか飲茶やショートケーキまで用意していただくなど、李登輝
学校側の多大なご配慮により、嘘偽りなく充実した内容の研修となりました。
 李登輝学校校長の李登輝先生、教頭の黄昆輝先生、そして荘孟學活動処処長を
はじめとする大勢のスタッフの方々に心から御礼申し上げます。
 研修は10月30日の初日、総統府秘書長(官房長官に相当)をつとめられた総統
府資政で群策会副会長を兼ねる李登輝学校教頭の黄昆輝先生より、群策会や李登
輝学校の概要説明を受けて始まり、その後、李登輝前総統が挨拶、研修で学んで
欲しいことや台湾の現状について説明されました。
 やはり圧巻は、引き続き行われた李登輝前総統による「台日関係と台湾制憲運
動について」と題する1時間にわたる特別講義でした。質疑応答も含めて2時間、
パワーあふれる迫力満点の講義は、聴くものを圧倒しました。
 すでに本日付のメールマガジン「台湾の声」でこの特別講義の草稿冒頭が発表
され、だいたいの内容はお分かりいただけるかと思いますが、「戦後の日本は台
湾を忘れてしまい、台湾人の苦難を理解しなくなった」「世界から信用される国
は、道徳体系を持っている日本だけだ」「台湾は中華民国という神話から抜け出
すために新しい憲法が必要だ。これが私の最後の仕事になる」など、草稿を逸脱
したご発言も多々あり、その一言一言が肺腑をえぐり、参加者に深い感銘をもた
らしました。
 李登輝前総統は最終日の終業式にも臨んで64人の参加者一人ひとりに修了証書
を手渡されたことも、参加者には多大な感銘を与えたようです。
 この研修の詳細は、12月に発行する機関誌『日台共栄』第4号に掲載しますの
でご期待ください。                      (編集部)



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