4月5日放送の「NHKスペシャル シリーズ『JAPANデビュー』・第1回『アジア
の“一等国”』」をはじめ、番組製作・放送において著しい偏向報道や歪曲、捏造、印象
操作等を行いながら、国民からの抗議や批判にも不誠実な対応を改めようとしないNHK
に対し、公共放送としてあるまじき道義的責任を問うべく、集団訴訟を提起、この趣旨に
ご賛同いただける皆様に「訴訟委任状」をお願いしました。
呼び掛けから締切日(6月22日)まで1週間ほどだったにもかかわらず、何と8,389名も
の方々が原告に応募、本日、東京地方裁判所に提訴されます。
関係者によりますと、番組の偏向などを理由にこれほど大規模な集団訴訟が起こされる
のは初めてのことだそうでス。原告数が7,000名を超えた事件は7,561名の「薬害スモン訴
訟」(整腸剤「キノホルム」服用による副作用だと考えられているスモン病薬害)があり
ますが、同訴訟は全国33地裁、8高裁で争われたので、各地裁ごとの原告数は少なく、ま
た同一裁判所に提訴されたのでは、2007年12月に横浜地裁に提訴の「第四次厚木基地騒音
訴訟」(6,130名、追加提訴を加えた総原告数は7,054名)があるそうですが、今回のNH
K集団訴訟はそれをも大きく上回っています。これは恐らく、日本裁判史上初となる大規
模な裁判です。弁護団も、高池勝彦弁護士をはじめとする25名の大弁護団となっています。
訴訟は、番組で受けた精神的な苦痛に対する損害賠償や慰謝料など1人1万円の支払いを
求めています。
なお、締切日を過ぎても原告に応募される方が少なくなく、本会宛に送付されてきた委
任状も少なくありませんでした。そこで、追加提訴となる予定だそうです。
昨日発売の「夕刊フジ」がこのことを伝えていますので、ここにご紹介するとともに、
改めてこの裁判に応募いただいた原告の方に深く御礼申し上げます。
本日午後2時、東京地裁内にある司法記者クラブで、本会の小田村四郎会長や水島総・
日本文化チャンネル桜社長などの関係者や弁護団による記者会見が開かれます。
(編集部)
視聴者ら8300人NHKを訴え 「虚偽の事実捏造。極めて悪質」
台湾統治で偏向報道
【6月25日付「夕刊フジ」】(6月24日発行)
日本の台湾統治を取り上げた、NHKスペシャル「アジアの“一等国”」(4月5日放送)
の偏向・歪曲問題で、8300人を超える視聴者らが25日、放送法や受信契約に違反する番組
で精神被害を受けたとして、NHKを相手に計約8300万円の損害賠償を求める集団訴訟を
東京地裁に起こすことが分かった。
■8300万損賠請求
問題の番組は、台湾統治を現地取材や歴史的資料をもとに振り返ったものだが、放送直
後から「全編が“歪曲報道”の連続」(ジャーナリストの櫻井よしこ氏)、「日本の台湾
統治を批判するため、台湾人の証言を都合よく操作した」(日本李登輝友の会)などと批
判が続出している。
訴状によると、原告らは、同番組について「事実に反し、一方的な『やらせ』取材をし、
虚偽の事実を捏造し、極めて悪質で偏向したものである」と断定。政治的に公平で、事実
に即した良質な番組をつくるという、放送法や受信契約に違反しており、「不法行為とし
て損害賠償を請求できる」としている。
■台湾人の証言も開示へ
裁判ではNHKの取材を受けたが、「インタビューを恣意的に編集された」と激怒し、
悲しんでいる台湾人の証言も開示される予定。
今回の提訴は東京中心だが、関係者によると、今後、同様の訴訟を全国でNHKに起こ
す準備が進められているという。
同番組は、永田町でも問題視されており、自民党の安倍晋三元首相や中川昭一前財務相
ら有志議員が11日、内容を検証する議員連盟「公共放送のあり方について考える議員の会」
を発足させている。