(国民新聞1月2月合併号より転載)
子供がトラックを運転しているような民主党政権がやっと終わり、久々に誕生した本格
的な保守政権が愛国者たちに明るい希望を与えてくれている。
5年間辛酸をなめ尽くした安倍総理は、衆議院選挙で大勝をした高揚感も見せずに、地に
足のついた政策を次から次へと打ち出している。内閣全体から見ても、前回にはなかった
重厚感が随所に感じられる。
一方、参議院ではねじれ現象が残るため、7月の参議院選挙までは安全運転をすべきであ
るというのは、保守陣営のコンセンサスのようである。
安全運転とは何なのか? それは失言によって揚げ足を取られないように気を付けるこ
とであれば理解できる。もしもそうではなく、参議院選挙で勝利を収めるまで、つまり、
選挙が終わるまで安全保障の強化をお預けにし、国家正常化への目標も当分着手しないと
いうのなら、話は別である。
日本を取り囲む反日大連合であるシナ大陸と朝鮮半島及び日本国内の支持勢力が同じこ
とを狙わないはずがないからだ。既に、シナの発言や朝日新聞をはじめとする「右傾化」
の論調を見ればそれは一目瞭然だろう。安全運転期間中に言質をとり、それを国家正常化
への足かせにしようという魂胆が見え見えである。こうした反日勢力は、今までもこのよ
うな手法で自民党政権をけん制し、親中や媚中路線に舵を切らせてきたのだ。
安倍政権の当分経済中心の政策を進めていくという姿勢は間違いではない。だが、政権
運営にどのような優先順位があるにせよ、すべてのイシューを同時に進めなければいけな
いのだから、経済関連の省庁だけが仕事をして他の省庁は寝ていればよいことにはならな
いだろう。大幅に進むか小幅に進むかのさじ加減は別として、停滞や方向性を転換しては
政権の命取りになりかねない。当然のことだが、安倍政権誕生の要因の一つは、その国家
観が支持されたからであることを忘れてはならないのである。
大きな力は計算から生まれるのではなく覚悟から生まれることを、安倍政権は心しなけ
ればならない。