去る3月10日、台湾はアメリカと次官級による「TIFA」(台米貿易投資枠組み協
議)」を5年8カ月ぶりに開いた。
一方、中国が反対するにも拘らず、総統の馬英九氏は17日、第266代ローマ法王の就任ミ
サに出席するためバチカン市国に向けて出発する。また、「4年ごとの国防計画見直し」
(Quadrennial Defense Review)を発表した13日も、中国は依然として軍事的脅威である
との見方を示し、中国と台湾の「軍事的信頼醸成措置」(CBM)は「十分な政治的な相
互信頼が確立されるまでは、慎重な態度で臨むべきだと説明」(中央通信社)し、中国と
の信頼関係に至っていないことを明らかにしている。毎日新聞の記事から紹介したい。
台湾:中国との軍事連携は時期尚早…国防部見解
【毎日新聞:2013年3月15日】
【台北・大谷麻由美】台湾国防部(国防省)は13日、「4年ごとの国防政策見直し」(Q
DR)を発表し、中国との「両岸(中台)軍事安全相互信頼メカニズム」の構築について
「現在の環境はまだ整っておらず、慎重に検討・推進していく」と時期尚早との見解を示
した。
4年前のQDRでは、同メカニズムの段階的な構築を提示しており、今回は後退した。昨
年5月にスタートした2期目の馬英九政権では、米台の軍事連携が大幅に進む計画。QDR
は中国との距離を感じさせるものとなった。
昨年11月に北京で開かれた第18回中国共産党大会の政治報告で、胡錦濤前総書記は
「(中台)同胞の感情を融和させ、両岸軍事安全相互信頼メカニズムの構築を協議した
い」と踏み込んだ。QDRは、これに対する台湾側の回答。