台湾国内での一部批判に対し、李登輝総統事務所から声明

【本会ホームページ「お知らせ」:2015年7月28日】

 7月26日夜、李登輝総統は6日間にわたる訪日を無事終了し、台湾桃園空港へ到着しました。

 訪日3日目の7月23日昼、李登輝総統は東京有楽町の日本外国特派員協会において講演を行いまし
たが、質疑応答の席上、「尖閣列島はどこの国のものでしょうか」と問われ「尖閣列島は台湾のも
のではありません。日本のものです」と発言したことに対し、国民党や総統府を含め、台湾国内か
ら反発の声が上がっています。

 また「外患罪を適用せよ」、「退任総統として政府から受けている優遇措置を剥奪せよ」といっ
た過激な批判をする輩もいます。

 しかし、李登輝総統が「尖閣列島は日本の領土」と発言したことはこれが初めてではなく、2008
年9月に沖縄を訪問した際も、仲井眞弘多(なかいま・ひろかず)知事(当時)が出席する昼食会
で発言していますし、著書『日台の「心と心の絆」 素晴らしき日本人へ』(宝島社)や『李登輝
より日本へ 贈る言葉』(ウェッジ)などでは、より詳しく「尖閣列島は日本の領土だ」という根
拠を説明しています。

 李登輝総統事務所では、帰国翌日の27日、こうした批判に対する声明を発表しています。下記に
日本語訳を掲載します。

                  ◇   ◇   ◇

 上述しましたように、李元総統は沖縄を訪問された2008年9月24日、仲井眞知事との昼食会にお
いて「尖閣列島はまちがいなく日本の領土」と明言しています。その後、本会は『誇りあれ、日本
よ─李登輝・沖縄訪問全記録』(まどか出版、2009年)を編纂、その第5章に「尖閣諸島は日本
領」を設け、柚原正敬・本会常務理事が「『尖閣発言』の衝撃」と題して詳細を記しています。

 当時の台湾外交部は「個人的意見に過ぎず、歴代政府の立場と反する」と表明しましたが、個人
的見解として容認する表明ともなり、台湾内に尖閣諸島を日本領とする見解が存在することを認め
ざるを得ない立場に追い込まれる形となりました。

 また、柚原常務理事もその「『尖閣発言』の衝撃」で紹介しているように、李元総統は13年前の
2002年9月24日付「沖縄タイムス」紙のインタビューで「尖閣諸島の領土は、沖縄に所属してお
り、結局日本の領土である。中国が、いくら領土権を主張しても証拠がない」と述べています。

 以来、いろいろなところで何度も同じ発言を繰り返されています。「なにを今さら」の感が深い
国民党や新党による批判です。


 今回の訪日が円満かつ成功裏に終わり、関心を寄せて下さった国民の皆様に対し、大変感謝申し
上げます。今後、日台両国における各方面の交流や協力がさらに緊密化することを期待していま
す。

 しかし、国民党や新党による批判は、明らかに党の生存、存続を意図する選挙のためのショーに
すぎない。退任総統に対する優遇措置の剥奪や告訴などといった妄言と歩調を合わせる必要はな
く、メディアや司法、立法の資源を無駄に消費しないよう求めるものである。

 「尖閣列島は日本の領土」という李登輝総統の発言は、すでに国内外の公開の場で何度も発せら
れてきたものである。よって、李登輝総統を批判する人々の「密約があった」「取り引きした上で
の発言」などという妄言は笑止千万である。

 自分のものでないものを、欲しいからといって対外的に放言し続けるのは自らを催眠術にかけて
いるようなものである。台湾と中国の関係のように「台湾は台湾、中国は中国」という現状はすで
に国内外で認知されており、疑いの余地はない。尖閣列島の問題も同様である。

 台湾の主体性を確立する道は、これからも国民の継続的な努力を必要としている。

 李登輝総統はこれまで発言してきたのと同様「私は台湾のために全力を尽くすことを決心した。
台湾を外来政権の軛から解放し、自由な国家に生まれ変わらせようとしてきた。そして『台湾人に
生まれた悲哀』を『台湾人に生まれた幸せ』に転換させる、それが私が全力でやってきた目標だ」
と発言している。

 良心を忘れた一部の政党が、史実をねじ曲げて国民を欺き、有権者の票を騙し取ろうと意図する
ならば、昨年11月29日の惨敗が再び繰り返されることになるだろう。政治に携わる者は、今一度あ
の教訓を思い返すべきである。

                                    李登輝総統弁公室
                                      2015年7月27日


【日本李登輝友の会:取扱い本・DVDなど】 内容紹介 ⇒ http://www.ritouki.jp/

*ご案内の詳細は本会ホームページをご覧ください。

*本会取扱いの書籍やDVDはお届けまでに1週間ほどかかります。また、4月1日から送料が変わ
 りました。お急ぎの場合はお申し込みの際にその旨をお書き添え下さい。その場合、送料が変わ
 ることもあることをご承知おき願います。

● 台湾フルーツビール・台湾ビールお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/rfdavoadkuze

*現在、台湾ビール(缶)の在庫が切れています。入荷は未定です。台湾ビール(瓶)と台湾フ
 ルーツビールの在庫は大丈夫です。

●美味しい台湾産食品お申し込みフォーム【随時受付】
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/nbd1foecagex

*沖縄県や伊豆諸島を含む一部離島への送料は、1件につき1,000円(税込)を別途ご負担いただ
 きます。【2014年11月14日】

・奇美食品の「パイナップルケーキ(鳳梨酥)」 2,910円+送料600円(共に税込、常温便)
 *同一先へお届けの場合、10箱まで600円

・最高級珍味「台湾産天然カラスミ」 4,160円+送料700円(共に税込、冷蔵便)
 *同一先へお届けの場合、10枚まで700円

●書籍お申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/uzypfmwvv2px

・片倉佳史著『古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年
・王明理著『詩集・故郷のひまわり』
・手島仁著『手島仁の「群馬学」講座』
・李登輝著『新・台湾の主張
・漫画版『 KANO 1931海の向こうの甲子園
・李登輝元総統特別寄稿掲載の別冊「正論」22号「大解剖『靖國神社』」
・李登輝著『李登輝より日本へ 贈る言葉
・江畑哲男・台湾川柳会編『近くて近い台湾と日本─日台交流川柳句集
・宗像隆幸・趙天徳編訳『台湾独立建国運動の指導者 黄昭堂
・小林正成著『台湾よ、ありがとう(多謝!台湾)
・喜早天海編著『日台の架け橋
・荘進源著『台湾の環境行政を切り開いた元日本人
・石川公弘著『二つの祖国を生きた台湾少年工
・林建良著『中国ガン─台湾人医師の処方箋』
・盧千恵著『フォルモサ便り』(日文・漢文併載)
・廖継思著『いつも一年生』
・黄文雄著『哲人政治家 李登輝の原点
・井尻秀憲著『李登輝の実践哲学−50時間の対話
・李筱峰著・蕭錦文訳『二二八事件の真相』

●台湾・友愛グループ『友愛』お申し込みフォーム *第14号が入荷!
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/hevw09gfk1vr

●映画DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/0uhrwefal5za

・『台湾アイデンティティー
・『台湾アイデンティティー』+『台湾人生』ツインパック
・『セデック・バレ』(豪華版)
・『セデック・バレ』(通常版)
・『海角七号 君想う、国境の南
・『台湾人生
・『跳舞時代』
・『父の初七日』

●講演会DVDお申し込みフォーム
https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/fmj997u85wa3

・片倉佳史先生講演録「今こそ考えたい、日本と台湾の絆」(2013年12月23日)
・渡部昇一先生講演録「集団的自衛権の確立と台湾」(2013年3月24日)
・野口健先生講演録「台湾からの再出発」(2010年12月23日)
・許世楷駐日代表ご夫妻送別会(2008年6月1日)
・2007年 李登輝前総統来日特集「奥の細道」探訪の旅(2007年5月30日〜6月10日)
・2004年 李登輝前総統来日特集(2004年12月27日〜2005年1月2日)
・許世楷先生講演録「台湾の現状と日台関係の展望」(2005年4月3日)
・盧千恵先生講演録「私と世界人権宣言─深い日本との関わり」(2004年12月23日)
・許世楷新駐日代表歓迎会(2004年7月18日)
・平成15年 日台共栄の夕べ(2003年11月30日)
・中嶋嶺雄先生講演録「台湾の将来と日本」(2003年6月1日)
・日本李登輝友の会設立総会(2002年12月15日)


◆日本李登輝友の会「入会のご案内」

・入会案内:http://www.ritouki.jp/index.php/guidance/
・入会申し込みフォーム:https://mailform.mface.jp/frms/ritoukijapan/4pew5sg3br46


◆メールマガジン日台共栄

日本の「生命線」台湾との交流活動や他では知りえない台湾情報を、日本李登輝友の会の活動情報
とともに配信する、日本李登輝友の会の公式メルマガ。

●発 行:
日本李登輝友の会(小田村四郎会長)
〒113-0033 東京都文京区本郷2-36-9 西ビル2A
TEL:03-3868-2111 FAX:03-3868-2101
E-mail:info@ritouki.jp
ホームページ:http://www.ritouki.jp/
Facebook:http://goo.gl/qQUX1

●事務局:
午前10時〜午後6時(土・日・祝日は休み)

●振込先:

銀行口座
みずほ銀行 本郷支店 普通 2750564
日本李登輝友の会 事務局長 柚原正敬
(ニホンリトウキトモノカイ ジムキョクチョウ ユハラマサタカ)

郵便振替口座
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)
口座番号:0110−4−609117

郵便貯金口座
記号−番号:10180−95214171
加入者名:日本李登輝友の会(ニホンリトウキトモノカイ)

ゆうちょ銀行
加入者名:日本李登輝友の会 (ニホンリトウキトモノカイ)
店名:〇一八 店番:018 普通預金:9521417
*他の銀行やインターネットからのお振り込みもできます。



投稿日

カテゴリー:

投稿者: