時代)」ではなく、反日的なニュアンスを含む「日據」に統一すると発表したことを紹介
した。
昨日の「中日新聞」が馬英九総統の考え方との関連性について「馬英九総統の意向を踏
まえ」ての措置だったことを明らかにしている。下記に紹介したい。
読売新聞も「対中融和を進める馬政権が、歴史問題で中国側に配慮した可能性が指摘さ
れている」と述べ、産経新聞も「野党は今回の行政院の通達について、馬英九政権の対中
協調政策の一環とみて『中国的視点に基づく決定だ』と反発している」と紹介している。
日本の台湾統治には正当性がある。けっして「盗み取った」のではない。しかし、その
歴史事実を無視して「日據」に統一するなら、戦後の中華民国による台湾統治こそ「占
領」や「支配」と表記すべきだろう。
日本統治時代 公文書表記「日拠」に 台湾政府
【中日新聞:2013年7月24日】
【台北=迫田勝敏】台湾各紙は23日、台湾の日本統治時代の表記をめぐる論争で、行政
院(内閣に相当)が馬英九総統の意向を踏まえ、日本の軍事占拠を意味し反日的な意味合
いもある「日拠」を公文書で用いることを決め政府機関や地方政府に通知したと報じた。
台湾では日本の台湾統治時代を「日本統治時期」略して「日治」とする表記が定着して
いた。一部出版社が高校の歴史教科書で「日拠」と表記し、教育部(文部科学省に相当)
に申請したことで論争になっていた。
「日拠」は反日教育があった国民党独裁時代に使われた言葉。親日的な李登輝政権時代
に、清から日本への台湾割譲は下関条約に基づき占領ではないとして「日拠」の使用をや
め、中立的表現の「日治」に変更された。
だが、馬総統が「子供のころから日拠を使ってきた」と発言するなど、表記変更を後押
し。行政院の通知はこれを受け行われた。
行政院は変更の理由として「中華民国の国家主権と民族の尊厳を守るため」と説明して
いる。「歴史に逆行する」と反対する台湾教師連盟などは「日本の台湾統治が始まった時
に中華民国はなかった」と反論。教育部は教科書の表記は日治、日拠の双方の使用を認め
るという。