い。日本には「反日日本人」もいるが、そういう輩であっても自分は日本人だと思ってい
る。しかし、台湾は異なる。自分が台湾人なのか中国人なのか、アイデンティティが分か
れる。日本からみていても、悩ましい問題だ。
最近、民進党が行った調査で77.6%が「自分は台湾人」だと認識しているという結果が
出た。ここまで高い数字はあまりお目にかかったことがない。また「台湾の独立に賛成」
は59%、「現状維持が望ましい」は10.3%にとどまったという。
戦後、台湾に逃げ込んだ蒋介石が強制した「中国人意識」の罪は重く深い。しかし、与
党政権が中国国民党という、未だに中国人意識から脱しきれない党名を名乗ろうと、馬英
九総統がどれほど中国に傾斜しようが、着実に「台湾人意識」が育っていることを、この
調査結果は物語っている。多様性を受け入れる民主主義が定着した現れだろう。
台湾住民の77%が「自分は台湾人」、「中国人」の回答はわずか10%=民進党調査
【毎日中国経済:2013年7月9日】
台湾の民進党が行った民意調査で、台湾住民のうち77.6%が「自分は台湾人」だと認識
しており、「自分は中国人」だと考えている人は10.1%にとどまるとの結果が出た。8日付
海外網が伝えた。
調査は民進党の民意調査センターが6月4日から6日まで、電話を通じて行ったもので、有
効回答数は1149件。両岸関係に関する認識などについて質問した。
「両岸の交流で最も維持すべきものは?」との質問には、31%が「国家主権」、27.5%が
「平和共存」、11%が「経済発展」と答えた。
また、現在の当局の両岸政策について「不満」との答えは52.5%、「満足」との答えは
33.3%だった。
このほか、「両岸の統一を支持する」と答えた人は25.9%、「台湾の独立に賛成」との
答えは59%で、「現状維持が望ましい」との答えは10.3%にとどまった。
「台湾と中国は1つの国か?」との質問には78.4%が「違う」と回答。「そうだ」との答
えは15%だった。
(編集翻訳 恩田有紀)