妹(アーメイ)こと張恵妹、阿里山のツオー族出身の女性5名で結成する鄒女 (ツォウニ
ュー)、原住民出身者で結成したバンド・TOTEM(トーテム)で、作曲・ボーカル・ギター
を担当、ソロのシンガーソングライターとしても活躍するアミ族出身のSuming(スミン)
など。
本会青年部が2008年6月に青木由香さんをお招きした講演会「青木由香のおもしろオカシ
イ台湾生活」を開いたとき、なんとこのSuming(スミン)が特別ゲストで飛び入り参加し
たことがある。
Suming(スミン)は日本が大好きだという、原住民の誇りを矜持する立派な若者だ。
2011年には台湾金曲賞最優秀先住民語アルバム賞を受賞し、2013年台湾金曲賞にもノミネ
ートされ、台湾の若い世代に原住民の魅力を感じるきっかけを与え続けているという。
そのSuming(スミン)が8月末に来日、8月30日の沖縄・桜坂劇場を皮切りに、9月8日の
東京・青山まで、8回の公演を行う。都合のつく方は、ぜひ参加されたい。
来日に際して「サーチナ」が単独インタビューしているので、下記にご紹介したい。
・8月30日(金) 沖縄「桜坂劇場」 出演:Suming feat KACHIMBA
・8月31日(土) 鹿児島・南九州「川辺森の学校」 出演:Suming / etc..
・9月01日(日) 岡山「岡山シンフォニーホール」 出演:Suming
・9月03日(火) 京都「磔磔」 出演:Suming
・9月04日(水) 浜松「Space K(K MIX)」 出演:Suming
・9月06日(金) 気仙沼「マルト斉藤茶舗」 出演:Suming
・9月07日(土) 東京・代官山「山羊に、聞く?」 出演:Suming / 東京原住民会議
・9月08日(日) 東京・青山「青山月見ル君想フ」 出演:Suming feat 泰山に遊ぶ
◆公演「Suming Japan Tour 2013」
http://www.btpbtp.com/Suming_2013.html
Suming(スミン)
1978年、台湾台東県生まれ。アミ族。2002年に原住民メンバーとバンド『Totem』を結成。
メインシンガーとして作詞、作曲を手がけ、2009年には若木信吾監督による音楽ドキュメ
ンタリー映画『トーテム song for home』に出演。2010年ソロデビュー後、2011年金曲賞
最優秀先住民語アルバム賞を受賞。先住民族が引き継いできた独特のメロディや歌いまわ
しを大切にしつつ、独自のアレンジを加え、オリジナリティーあふれる楽曲を制作してい
る。
台湾アミ族Suming、アーティスト交流図る日本ツアー開催
【サーチナ:2013年8月15日】
http://news.livedoor.com/article/detail/7954832/
写真:台湾先住民アミ族のアーティストで、音楽を通して世界観や文化を発信している
Suming(スミン)。各国へと遠征する中、特に積極的なのが日本での活動だ。10回
目の来日を控えているスミンに、話を聞いた。(写真は「BlueTreePress」提供)
台湾先住民アミ族出身のアーティストで、音楽を通して自身の持つ世界観や文化を発信
しているSuming(スミン)。世界各国へと遠征する中、特に積極的なのが日本での活動
だ。アーティストやファンとの出会いと交流を目指し、10回目の来日を控えているスミン
に、話を聞いた。(写真は「BlueTreePress」提供)
―― 日本ツアー開催決定、おめでとうございます! どんなコンサートになりますか? 見どころを教えてください。
曲をアレンジしたり、歌い込んで練習したりといった新しい演出やパフォーマンスを、
日本のみなさんに見ていただきたいです。そして、村の部族のパワーを込めたツアーにな
ると思っています。僕は去年から生活拠点を部落に戻して、お年寄りからたくさん物語を
聞いたり、伝統的な歌を習ったりしているんですよ。そういった部分も分かち合えたらい
いですね。
―― 前回のインタビューは2012年7月でしたが、部落に帰ったことで環境が大きく変わり
ましたね。最近はどんな活動をしていますか?
住んでいる都蘭という部落で、音楽祭開催の準備をしています。部落のパワーと考え方
を取り入れ、今まで無かった音楽イベントを作りたい。世界に部族文化を伝えていきたい
と思っているんです。
―― スミンさんにしか手がけられないイベントだと思うので、期待しています。7月には
ミニアルバム「美好的日子」をリリースしましたが、どんな思いを込めて作った作品で
すか?
お年寄りから、素敵な昔話をたくさん聞きました。その中で印象に残っているのが、都
蘭のクロスステッチ(十字刺繍)。日本統治時代に作られた布がまだ残っているんです。
初めて知ったそのエピソードが、このアルバムの発想のきっかけになりました。ジャケッ
トのクロスステッチは、僕がその古い布にあるクロスステッチの模様を自分で刺繍して復
刻したんです。刺繍しながら作った曲を、収録しました。
―― 刺繍のようにひとつひとつ編み上げて完成した、ミニアルバムなのですね。忙しい
スケジュールをこなしているようですが、今年も豊年祭には参加したのでしょうか?
豊年祭は、お正月のような一年の大切な行事なので、みんな故郷に戻っていろんな話を
します。外地で働く気持ちを分かち合う場なのです。この時期はお年寄りたちが豊年祭
という祭りを通して、若者に伝統、文化、精神を伝えるのです。
―― 最近は、年に一回程度のペースで日本に来ていると思いますが、日本という国にど
のような印象を持っていますか?
現代的で寒い国。海鮮料理がとても美味しい! そして日本のライブハウスやミュージ
シャンは、台湾人を応援してくれます。台湾にもこんな良い音楽環境があればいいな、と
感じています。
―― プライベートの時間を日本で過ごすとしたら、どんな風に過ごしたいですか?
沖縄に行きたいです。母国語で交流しながら、台湾の先住民音楽を教えられたら楽しい
ですね。
―― ジャパンツアーを楽しみにしている、日本のファンにメッセージをお願いします。
みなさん! もうすぐ日本に行きますよ。多くの人に聴いていただきたいので、たくさ
んの物語と歌を準備します。みなさんにアミ族の音楽を知ってもらいたいのです。どうぞ
よろしくお願いします。
8月30日の沖縄・桜坂劇場を皮切りに、鹿児島(GOOD NEIBOTH JAMBOLIE)、岡山(シン
フォニーホール)、京都(磔磔)、静岡(浜松 K mix Space K)、宮城(気仙沼 マルト
斉藤茶舗)、東京(代官山:山羊に、聞く?/青山:月見ル君想フ)を回るスミン。伸び
やかな歌声で、台湾の美しい景色やアミ族の生き方を伝えてくれることだろう。
(取材・文責:饒波貴子)