台湾は野田佳彦新首相をどう見ているか

昨日(8月30日)、民主党新代表の野田佳彦氏が衆参両院本会議において首相に選出され
た。その歴史認識をもって「タカ派」と見られたか、中国や韓国の評価は芳しくないよう
だ。

 ただし、民主党の「日本・台湾友好議員懇談会」や「日本・台湾安保経済研究会」のメ
ンバーでもあると報道されたことから、台湾メディアでの評価は高いようだ。下記にそれ
を伝える「NNA」の記事を紹介したい。

 ちなみに、「日本・台湾友好議員懇談会」は2000年4月、台湾に陳水扁政権が誕生したこ
とをきっかけに中野寛成(なかの・かんせい)衆議院議員を会長に発足している。ただし、
現在、この議連が存続しているかどうかは不明だ。

 一方の「日本・台湾安保経済研究会」は2004年(平成16年)5月、その年の2月28日、二
二八事件記念日に台湾で220万人が参加して「台湾を守ろう(守護台湾)」を合言葉に行わ
れたいわゆる「人間の鎖」に参加した中津川博郷(なかつがわ・ひろさと)衆議院議員を
会長に設立されている。幹事長は長島昭久(ながしま・あきひさ)衆議院議員、事務局長
は大江康弘(おおえ・やすひろ)参議院議員だった。


親米反中姿勢、日台関係には益
【NNA:2011年8月30日】

 台湾紙は、大手各紙が一斉に1面と国際面で父母は農家出身、自衛官の息子で、史上最
年少29歳で千葉県議になったなどの横顔を交えて新首相誕生を伝えた。財政・外交・軍事
はタカ派で増税を主張、親米反中姿勢の政治家と分析している。

 特に独立派の自由時報は1面トップ記事として大きな見出しで詳報。国際面では野田氏
の外交姿勢は「友台」と見出しを付けて、日台議員友好連盟(実際には民主党系の組織名
は「日本台湾友好議員懇談会」)や日本・台湾安保経済研究会の会員と紹介。過去には「中
国は民族主義をあおっている面があり、日本は警戒が必要」と発言したことがあるなどと
伝えた。

 与党・国民党系の中国時報も、駐日台北経済文化代表処の馮奇台代表の言葉を引用し、
野田氏がかつて同処主催の晩餐会に出席したことがあり、台湾との良好な関係の維持を保
ちたい考えを持っていると紹介。財政の専門家として日本を困難から脱出させるよう導き、
日台関係の健全な発展も望めると伝えた。



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