あたかもこれに反発するように、今度は11月5日、台湾国家連盟や台湾独立建国聯盟など台湾独立を標榜する本土派の民間団体が台北市内で合同記者会見を開き、「支持蔡英文總統連任」(蔡英文総統の再選支持)を表明し、蔡英文総統の再選によって民主、自由、主権を護ろうと呼びかけた。
記者会見には、呉樹民・台湾国家聯盟総召集人、陳隆志・台湾新世紀文教基金会董事長、姚嘉文・前考試院長(民進党元主席)、陳南天・台湾独立建国聯盟主席、頼振昌・台湾教授協会会長、林偉聯・台湾基督長老教会牧師、劉一徳・台湾団結聯盟党主席、張葉森・台湾社社長、李川信・台湾北社社長、顔銘緯・台湾基進党発言人などが参加した。
—————————————————————————————–複数の台湾独立派団体、蔡総統支持を表明「大局見据える」=次期総統選【中央通信社:2019年11月5日】http://japan.cna.com.tw/news/apol/201911050006.aspx
(台北中央社)台湾独立志向が強い複数の団体が5日、台北市内で合同記者会見を開き、来年1月の総統選で再選を目指す蔡英文総統を支持する姿勢を表明した。対中路線などをめぐって意見の不一致が伝えられていたが、会見に出席した台湾国家連盟の総召集人、呉樹民氏は、現在の蔡政権に不満を抱く声があると認めた上で、「大局、未来を見据える」必要性を訴えた。
呉氏は、総統選で戦う相手は国民党だけでなく、背後で糸を引いている中国にも対抗しなければならないと指摘し、大局を見ずに諦めてしまえば、民主主義や自由が危機にさらされると警鐘を鳴らした。
台湾新世紀文教基金会の陳隆志董事長(会長)は、台湾人の選択は「蔡総統の後ろ盾になること」で、非常に明確だと強調。「一国二制度」は不可能だとはっきりと中国に意思表示し、台湾の民主主義、自由、人権を守ろうと呼び掛けた。
台湾独立建国連盟の陳南天主席は、蔡政権の政策は地位や勢力を誇る層に有利で庶民のためのものではないと考える人が多いと苦言を呈した。だがその一方で、新しい道を切り開き、台湾を正常で独立した国にするためには選挙に勝つ必要があるとも述べ、これまで蔡総統への不満を表明していた個人や団体が一致団結することに期待を示した。
会見にはこのほか、民進党元主席(党首)で総統府資政(顧問)の姚嘉文氏や台湾教授協会の頼振昌会長、台湾基督長老教会の幹部、林偉聯牧師らも出席し、声を合わせて蔡総統支持を宣言した。
(葉素萍/編集:塚越西穂)