た昨年6月21日から正常に働いていないことがわかった。そこで、後継衛星の「フォルモサット5号」
の打ち上げが待ち望まれていた。
6月29日、台湾の宇宙機関である国家太空中心(National Space Organization)は、フォルモ
サット5号を8月25日に米カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ち上げる予定を発表した
という。「Taiwan Today」の記事を下記に紹介したい。
完全自主開発の衛星「フォルモサット5号」、8/25打ち上げへ
【Taiwan Today:2017年6月30日】
台湾の宇宙機関である国家太空中心(National Space Organization、略称NSPO)は29日、台湾
が完全に自主開発した地球観測衛星「フォルモサット5号(中国語の名称は福爾摩沙衛星五号、略
称は福衛五号)」を8月25日に、米カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ち上げる計画
を明らかにした。科技部(日本の文部科学省に類似)が同日午前に開催された行政院会(閣議)に
て報告した。
科技部によると、「フォルモサット5号」は台湾が初めて完全に自主開発した高解析度のリモー
トセンシング衛星。国内企業や国立中央大学(台湾北部・桃園市)など50以上の機関からなる産学
共同研究チームが、6年の歳月をかけて開発した。総経費は56億5,900万台湾元(約208億日本円)
に達した。
「フォルモサット5号」は、2016年8月に退役した「フォルモサット2号」の後継機。集められた
データは施政、防災や自然災害の評価、国土の安全確保、環境監視、テクノロジー外交、学術研
究、国際的な人道支援などに用いられることになっている。
「フォルモサット5号」は重量450kg、高さ2.8mの八角柱を成している。また、サイエンスペイ
ロード(観測や分析などを行うための各種搭載機器)として最先端の電離層観測装置(AIP)を搭
載する。これは、宇宙天気のモデル構築や、プラズマの乱流や変化の観測、地震発生直前の電離圏
異常の研究などに役立つと期待されている。
現時点の計画によると、「フォルモサット5号」は7月19日に米カリフォルニア州バンデンバーグ
空軍基地に輸送され、打ち上げ前の最終調整とロケットとの結合作業などを行う。そして、米ス
ペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社が提供する商業用打ち上げロケット「ファルコ
ン9」に搭載され、台湾時間8月25日午前2時50分に発射される予定。