タイヤル族のセホタナさんが戦死の従兄に会いに靖国神社を初参拝

終戦記念日を翌日に控えた8月14日、新竹県尖石郷新楽村に住むタイヤル族マリコワ
ン群尖石郷の總酋長、セホタナ(賽侯大納、70歳、漢名・李永平)さんが、戦死した従
兄に会うため初めて日本を訪れ靖国神社に参拝した。

 日本統治時代の1938年(昭和13年)2月に生まれたセホタナさんは前川一郎という日
本名を名乗り、兄さんと慕っていた従兄の「ライサ・ノカン」(日本名:前川行則)が
大東亜戦争で戦死したことは知っていた。しかし、まさか大将など偉い軍人が祀られる
靖国神社に一緒に祀られているとは夢にも思わなかった。念のため日本李登輝友の会を
通じて靖国神社に確認してみると、ご祭神として祀られていることが判明した。

 前川行則命は海軍第15設営隊に軍属として東部ニューギニアに派遣されていた昭和
18年(1943年)3月5日に戦病死しており、靖国神社には昭和35年(1960年)10月17日に
祀られていた。

 朝早い靖国神社にはまだ人影もまばらの中、蝉の声が鳴り渡っていた。セホタナさん
はご遺族ということで、皇族方や国会議員などが利用する到着殿から貴賓室に入り、日
本李登輝友の会の柚原正敬常務理事、宇都宮鐵彦、片木裕一、薛格芳、多田恵理事らと
合流。靖国神社祭儀課の方から玉串奉奠などの参拝作法を教えられ、9時30分、緊張し
た面持ちで昇殿参拝した。拝礼が終わると、タイヤル語で音吐朗々と祭文を奉唱し、従
兄など台湾出身戦歿者をはじめとする全戦没者に慰霊の誠を捧げた。

 その後、靖国会館で記者会見に臨み、訪日に至った経緯や縁戚の高金素梅・立法委員
の行動について感想を述べた。

 特に高金氏については、立法委員になる前は金姓で、原住民であることを明かさなか
ったとし、あるときセホタナさんが「あなたはやっていることと、言っていることが違
う。今後は長老たちに相談すべきだ」と忠告したが、彼女は靖国神社への抗議を続けた。
これに対してセホタナさんは長老の一人として「これはタイヤル族の名誉を汚す行為で
あり、多くの長老たちも怒っている。今日のように平和的に参拝すべきだ」と高金氏の
行動をたしなめた。

 セホタナさんは明日も靖国神社に参拝し、總酋長として16日に行われる豊年祭への参
加を欠かせないため明日中に帰国する。                (編集部)


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