映されるほど人気を博している。
小生がこの映画を知ったのは、つい先週のことで、学者芸人サンキュータツオ氏等がラジオで
語ったのを聴いて、5日の日曜日に、早速、家内を同伴して観てきた。午前、午後の上映いずれも
満員札止めとなる程の盛況。
内容は、下記公式サイトや前述のラジオが公開している録音を参考にしてほしい。要約すれば、
とある愛知県の老夫婦の生き方を追ったドキュメンタリーである。
本論は、あくまでその老夫婦の生活ぶりなのだが、実は途中の10〜15分程、台湾小近現代史が映
し出される。サンキュータツオ氏等もこのことには触れていなかったので大変に驚いた。
台湾に関するところだけを取り上げれば、90歳になる主人公の津端修一さんは、海軍の技術士官
として戦時中に台湾少年工と寝食を共にしていた。その時に弟のように親しくしていた陳清順さん
という台湾人に印鑑を作ってもらい、それを現在に至るまで各種の書類に使用していた。また戦
後、仕事でも縁があったことから、久方ぶりに台北で台湾高座会であろう方々と食事をされるシー
ンが出て来る。ここで日本李登輝友の会の会員だから「あっ!」と指をさすほどすぐに分かったの
だが、台湾高座会会長の李雪峰先生が一瞬映っていたのを我々夫婦は見逃さなかった。
加えて、津端さんが前述の陳清順さんへ長年使用してきた印鑑をお返ししたいとのことで、陳さ
んの居所を探したところ、衝撃的な事実が待っていたのだが、この先は書かないでおく。
ただ、まさか『台湾軍の歌』までが流れるとは思わなかった。「嗚呼厳として台湾軍!」という
詩(うた)が、戦後の映画で流れたことがあるのだろうか。
台湾高座会に縁のある本会副会長で高座日台交流の会会長の石川公弘さんは、津端さんとの面識
はあったのだろうか。勝手ながらそんな余計なことまで想像してしまった。
繰り返すが、あくまで映画の本論は津端夫妻の90年にも及ぶ壮大な生き方であり、台湾のことは
その中の一部のことである。しかし、友の会としては、こんな日台の一面があったことも垣間見ら
れるということで、素人ながら紹介してみた次第である。
現在、東京のポレポレ東中野以外にも順次全国で上映されているようだ。詳細は公式サイトを参
照されたい。
ちなみに、休日にポレポレ東中野へ行かれるのであれば、上映時間よりも早めにチケットを購入
した方が無難であることを付け加えておこう。
◆ドキュメンタリー映画『人生フルーツ』公式サイト
http://life-is-fruity.com/news/
◆東京ポッド許可局1月23日『「人生フルーツ」を観てきた論』
https://radiocloud.jp/archive/tokyopod
●映画「湾生回家」全国共通鑑賞券のお申し込み 【1,400円+送料】
https://goo.gl/pfgzB4
*チケットは、取替、変更、キャンセルはお受けできませんのでご了承のほどお願いします。