国民の251人に1人ががんを患っていた」(中央通信社)という。李登輝元総統も患った大腸がんが
もっとも多く、肝臓がん、肺がんと続いたそうだ。
台湾のがん治療は世界有数と言われているが、さらに優れたがん治療技術や施設が望まれる中、
一昨日(4月14日)、世界最先端の粒子線医療設備を持つ兵庫県は台北医大と粒子線医療施設開設
を支援する協定を結んだ。読売新聞が伝えているので下記に紹介したい。
今年に入って、2月7日には国立天文台が中央研究院とハワイ島のマウナケア山頂にある国立天文
台すばる望遠鏡の性能向上へ向けた研究開発を行うための協力継続の覚書を交わし、2月27日に
は、熊本大学病院が国立成功大病院と認知症共同研究で交流協定を締結するなど、日台間では科学
や医療分野での技術提携が結ばれている。がん治療の分野でも提携するようになったことに心から
祝意を表したい。
粒子線施設整備で兵庫県が台湾の医大支援
【読売新聞:2014年4月15日】
兵庫県は、台湾の台北医大が計画している粒子線医療施設の開設を支援することを決め、県と同
大学などの基本協定の調印式が14日、神戸市中央区の県公館で行われた。
県立粒子線医療センター(たつの市)で実践されている世界最先端のがん治療が海外に“輸
出”される。
粒子線は放射線の一種で、がん細胞に局所的に照射できるため、抗がん剤や放射線の副作用によ
る合併症の発生リスクを抑えられるとされる。
県は同センターを2001年に開設し、これまで5000以上を治療してきた。この実績を生かそうと、
同センター内に11年、県の第3セクター「ひょうご粒子線メディカルサポート」を設立し、粒子線
治療に取り組む医療機関の支援を行っている。
今回協定を結んだ台北医大は、粒子線の一種である陽子線による治療施設を16年度末までに台北
市内で開設する予定。同大学の医療職員が同センターを今年1月に視察した際、治療のノウハウや
治療装置の調整技術などが評価され、協定締結に至った。
今後、同大学の紹介患者を同センターで受け入れるほか、医師や放射線技師の研修を行う。
県病院局の西村隆一郎・病院事業管理者は「粒子線治療設備が台湾に導入され、患者の恩恵にな
ることを望む」と述べ、同大学の閻雲(エンウン)校長は「今後がん治療の道を開いていきたい」
と話した。