産経新聞の「李登輝秘録」第6部「薄氷踏む新任総統」が11月25日より開始!

産経新聞の「李登輝秘録」第6部「薄氷踏む新任総統」が11月25日より開始!
産経新聞の河崎真澄・論説委員が今年4月3日から連載をはじめ、大好評の「李登輝秘録」の第6部「薄氷踏む新任総統」が11月25日より開始しました。

 第6部は「1988年1月に薄氷を踏む思いで新任総統の役目を果たし始めた李登輝が、史上初の総統直接選挙で再任される96年までを、台湾の内政を軸に描く」とのことです。

 その第1回「民主化デモに危害加えるな」は、1990年3月に台湾大学の学生たちにより、「何十年も改選されない『国民大会の代表退任』や政策への民意反映へ『国是会議の開催』など4つの要求を政府に突きつけ」た野百合学生運動が起こり、総統になりたての李登輝氏がその要求に応える形で民主化を進めていく様子を描いています。

 当時、台湾に語学留学していた本会理事で現在、埼玉県本庄市の市長をつとめる吉田信解(よしだ・しんげ)氏がその場に居合わせ、中正紀念堂で座り込んでいる学生たちの様子をカメラに収めていて、このときの写真が紹介されています。

 また、座り込んでいた一人に、当時、淡江大学大学院生だった李明峻氏の証言も出てきます。李明峻氏は現在、台湾安保協会副理事長や台日文化経済協会副秘書長をつとめ、本会関係者にはおなじみの方です。

 ちなみに、吉田氏は4年前の4月に開いた台湾セミナーにおいて、早大在学中の平成1889年9月から翌年6月まで国立台湾師範大学国語教学中心へ単位交換留学していたときに出会ったこの野百合学生運動についても話していただいています。また、機関誌『日台共栄』第39号「台湾と私」でも、この留学時代について、野百合学生運動のことにも言及し「萬華のおでん屋の欧吉桑(おじさん)たち」と題して書いていただいています。

 驚かさせられたのは、このようなデモが起こることを予想し、李登輝氏が内政部長の許水徳氏に「日本の警察官僚だった佐々淳行に内密に連絡し、台湾で大規模なデモが発生した場合、警察がいかに対処すれば安全に収められるか教えを請うよう」命じられていた「秘話」です。

 河崎氏は今回の冒頭で、香港デモにおいて「香港警察がデモ隊に向けて実弾を発砲する事態」や「学生による民主化要求が武力弾圧された『天安門事件』」を紹介し、李登輝氏がとった学生たちとの対話などのデモ応対の姿勢と鮮やかに対比させ、台湾で民主化が進んだ要因を紹介しています。

 下記に「李登輝秘録」第6部「薄氷踏む新任総統」の第1回「民主化デモに危害加えるな」の全文をご紹介します。

 なお、4月3日掲載開始の「第1部 虚々実々の両岸関係(1)中国共産党から極秘電話」から本日(10月28日)掲載の「第6部 薄氷踏む新任総統(4) 票固め『勝算あった』国民大会」までの52回に及ぶ連載記事は下記からご覧ください(ただし有料記事です)。

◆機関誌『日台共栄』2016年6月号:吉田信解氏「萬華のおでん屋の欧吉桑たち」 http://www.ritouki.jp/wp-content/uploads/2016/06/39-2.pdf

◆李登輝秘録 記事一覧 https://special.sankei.com/topics/36219.html

—————————————————————————————–「李登輝秘録」第6部 薄氷踏む新任総統(1) 民主化デモに危害加えるな【産経新聞:2019年10月25日】https://special.sankei.com/a/international/article/20191025/0001.html

 中国への容疑者の引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案を発端とした抗議デモが続く香港の民主派を支援する動きが、台湾で広がっている。

 マスクなど支援物資提供や資金カンパ、香港支援のデモ行進に加え、27日には台北市内で、香港のデモで負傷したり逮捕されたりした若者を支援するとともに、政府に対する抗議の自殺をした若者らを悼む式典が、台湾のキリスト教関係者によって開かれる。

 香港警察がデモ隊に向けて実弾を発砲する事態に発展しているが、その背後にいる中国共産党政権の圧政は、台湾にとって対岸の火事ではない。今日の香港は明日の台湾の姿だ。

 一方で台湾は、1990年に政治改革を求める学生デモが起きた際、総統だった李登輝(り・とうき)(96)が、今の香港政府とは全く異なるアプローチで学生らと向き合い、民主化要求を正面から受け入れた経緯がある。

 90年3月18日。台湾の学生らが政治改革を求め、台北市内の中正紀念堂(ちゅうせいきねんどう)前の広場に座り込んだ。

 「民主化を求める“うねり”をこの肌で感じた」

 デモ現場を目撃した吉田信解(しんげ)(1967年生まれ)は、こう振り返った。吉田は当時、台湾師範大に留学中だった。

 中正紀念堂は国民党の独裁者で75年に死去した蒋介石(しょう・かいせき)の顕彰施設。デモはその正面で約10人の学生が3月16日に始めた。何十年も改選されない「国民大会(最高意思決定機関)の代表退任」や政策への民意反映へ「国是(こくぜ)会議の開催」など4つの要求を政府に突きつけた。

 北京で89年6月、学生による民主化要求が武力弾圧された「天安門事件」にも刺激を受けていた。この中正紀念堂前のデモは、野党の民進党の呼びかけで政治集会も開かれ、数日で数万人に膨れあがっていた。

 吉田は「(台湾当局が称する)中華民国の『青天白日満地紅旗(せいてんはくじつまんちこうき)』をデモ隊が広場で燃やすなど緊迫した場面も目撃した」と話す。

 ただ、「警官隊はデモを遠巻きにするだけで制圧の動きをみせず、身の危険は感じなかった。平和的なデモだった」という。現在は埼玉県の本庄市長である吉田は撮影した写真を見せながら、振り返った。

 当時、警察を監督する内政部長(内政相に相当)だった許水徳(1931年生まれ)は、「李登輝総統から直接、『警察隊はデモ学生らに対し絶対に危害を加えてはならない』と厳命されていた」と明かした。

◆学生静めた約束「民意くみ取る」

 1988年7月、内政部長(内政相に相当)に就任した許水徳は、総統の李登輝から、「日本の警察官僚だった佐々淳行(さっさ・あつゆき)(1930〜2018年)に内密に連絡し、台湾で大規模なデモが発生した場合、警察がいかに対処すれば安全に収められるか教えを請うよう命じられていた」と話す。

 許はツテを頼って、佐々を何度か、都内のホテルに訪ねた。佐々は当時、内閣安全保障室長だった。「彼はデモ隊に1人の死者も出してはいけない、と細かく教えてくれた」。報告を聞いた李は、佐々の助言を忠実に守るよう指示した。許は90年3月のデモで、佐々の教えを生かしていた。

 李は取材に、「当時の学生の民主化要求は十分に理解できた」と答え、「話し合い」こそ解決の道と考えていた。李はデモ発生の直後、「学生から直接、話を聞きたくて車で中正紀念堂(ちゅうせいきねんどう)まで行ったが、警備に制止されて降りられず、やむなく窓からながめた」と明かした。「台湾でも3月はまだ寒い。学生の健康が心配だった」という。李はその後、学生代表に総統府に来て対話するよう求めた。

 台湾で初めて学生が中心となった90年3月の大規模デモは、「野百合(のゆり)学生運動」などと呼ばれた。

 台北の中正紀念堂前の広場で座り込みに参加していた李明峻(り・めいしゅん)(1963年生まれ)は、「反政府というよりも、中国大陸出身の守旧派への反発が爆発したデモだった」と振り返った。

 数十年も改選されずにいた“万年代表”ばかりの国民大会で、代表任期をさらに延長する提案が行われたことも火に油を注いだ。

 淡江(たんこう)大の大学院生だった李明峻によれば、デモ現場を総統の李登輝が心配そうに見に来て立ち去ったとの目撃談が学生の間に伝わった。「デモ現場では口に出さなかったが、李登輝に好感を示す学生が増えたように思う」という。政権側の最高権力者ながら、台湾出身で初の総統となった李登輝の政治改革への期待が学生の側に芽生え始めた。

 李登輝からの呼びかけに応じ、学生の代表53人が総統府を訪れたのは3月21日の夜8時過ぎだった。李登輝は、「1週間近く雨の日も座り込みを続け、なかにはハンガーストライキをした学生もいて、心配した。1時間あまり代表の要求を聞き、民意をくみ取る国是会議の開催を約束したんだ」と話した。

 総統府でのやりとりの様子はビデオ撮影され、同日深夜になってデモ現場で流された。学生らデモ参加者は結局、李登輝の言葉を信じ、ほとんど混乱も起きぬまま静かに解散した。

 2001年出版の「李登輝執政告白実録」(印刻出版)で、政治記者である著者の鄒景●(すう・けいぶん)は、「90年3月の『三月学運(野百合学生運動)』が結果的に、守旧派との政治闘争を繰り広げる李登輝の民主改革を加速した」と論評している。(敬称略)

●=雨かんむりに文の旧字体

                  ◇     ◇

【用語解説】国民大会中国国民党政権が1948年に設置した最高意思決定機関。総統と副総統の選出や憲法改正の権限があった。国共内戦に敗れて49年に台湾に逃れた後も、中国大陸で選出した代表を改選せず、大会は継続された。数十年も利権を手放さず高齢化した代表約700人は91年、李登輝の説得で退任。代表はその後、改選されたが権限は縮小し、最終的に大会も2005年に廃止された。

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