反国家分裂法はやはり台湾への武力行使を明記

反国家分裂法はやはり台湾への武力行使を明記
全人代最終日の14日に採択

 昨3月8日午前、中国・全人代は「反国家分裂法案」を提出し、その内容が明
らかになりました。この法案は台湾への武力行使の法的根拠となることから、ア
メリカや日本から強い懸念が表明されてきましたが、明らかにされた法案には「
非平和的方式を取る」と明記されていて、まさにその懸念通りの内容でした。こ
れでは「対台湾武力行使法」といわれても致し方ありません。
 台湾の世論調査によれば80%を越える人々がこの法案に反対しているそうで、
去る6日には台北と高雄で大規模な集会が開かれています。
 本会も参加した2月28日の「反併呑!二・二八台湾の防衛と正名アピール行進」
で採択されたアピールでも、反国家分裂法制定への反対を表明しています。
 ここに、反国家分裂法案の内容を報道する毎日新聞の記事と、「反併呑!二・
二八台湾の防衛と正名アピール行進」で採択された「2・28台湾防衛アピール」を
再掲して、改めて中国が制定しようとしている反国家分裂法の不条理を訴えま
す。                        (編集部)


<中国全人代>反国家分裂法案を提出、台湾独立に武力行使も
【毎日新聞 3月8日】

 【北京・大谷麻由美】中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)は8日
午前、台湾独立阻止を目指した「反国家分裂法案」が提出され、王兆国・全人代
常務副委員長が法案説明を行った。台湾独立に対して「非平和的方式を取る」と
の条文を盛り込み、初めて武力行使に法的根拠を与えている。同法案は全人代最
終日の14日に採択される。
 また、8日の審議で江沢民・前国家主席(78)の国家中央軍事委員会主席の
辞任が了承された。江氏は昨年9月に党の中央軍事委主席を辞任したが、党と国
家の任期がずれているため形式的に国家軍事委主席ポストが残されていた。江氏
の完全引退に伴い胡錦涛国家主席が13日、後任の国家軍事委主席に選出される。
 王氏は法案説明で「祖国統一は台湾同胞を含む中国人民の神聖な職責」との中
国憲法規定に基づく法律であることを強調。さらに「中国は武力行使放棄を承諾
したことはない」と表明。(1)どんな名義、方法であれ、台湾を中国から分裂
させる事実(2)台湾を中国から分裂させることにつながる重大事変(3)平和
的統一の条件の完全な喪失――が起きた場合、国家が非平和的方法を取ることが
できるとの規定を法案にも盛り込んだことを明らかにした。
 国務院(政府)と中央軍事委にあらかじめ、必要な措置を取る権限を与え、全
人代に事後報告できることも明記された。
 王氏はまた、「台湾当局は憲法や法律の形式、住民投票などを通じて国家分裂
に法律的な根拠を与え、台湾を中国から分裂させようとしている」と述べ、台湾
の陳水扁総統が目指す新憲法制定の動きに対抗して、反国家分裂法案を提案した
ことを表明。法案の目的として「台湾独立反対」「平和統一促進」「主権と領土
の擁護」などを明記したと表明した。
 さらに台湾問題は中国の内戦から残された問題で「台湾問題は中国の内部事務
であり、いかなる外国勢力の干渉も受け付けられない」との規定が盛り込まれた
と指摘。一方で、平和的方法で統一を目指すことを優先し、中台住民の相互交流
や経済交流などを促進することも法案に盛り込まれたことが明らかにされた。
 日米など国際社会には同法が中台関係のいっそうの緊張につながることへの懸
念があり、中国指導部は「いわゆる『対台湾武力行使法』や『戦争動員令』では
ない」と強調している。
◇反国家分裂法案の要旨
 8日に審議が始まった中国反国家分裂法案の要旨は次のとおり。
1、立法趣旨
 ▼国家分裂に反対し、平和統一を促進し、台湾海峡の平和と安定、国家主権と
  領土を守る。
2、台湾問題の性質
 ▼台湾は中国の一部。中国から分裂させることを絶対に許さない。
 ▼台湾問題は内戦が残した問題。いかなる外国勢力の干渉も受けない。
3、平和的方式によって国家統一を実現
 ▼最大の誠意、最大の努力で平和的統一を実現させる。住民の往来、経済交流
  などを推進。
4、非平和的方式で国家分裂を制止する
 ▼台湾を中国から分裂させる事態や平和的統一の条件の完全な喪失に対し、非
  平和的方式及びその他の必要な措置を取る。国務院、中央軍事委に必要な措
  置を決定、組織し、全人代常務委員会に報告する権限を与える。
 ▼非平和的方式を取る場合、最大限、台湾住民と在台湾の外国人の生命、財産
  、安全と権益を保護する。【北京・上村幸治】


2・28台湾防衛アピール

 1947年の今日、台湾では二・二八事件が発生した。その結果、無辜の台湾人は
、戦後この島を占領した中国人政権によって3万人以上が虐殺されたのみならず
、その後約40年間にもわたり、恐怖政治に苦しめられた。そして中国人は現在、
再び台湾を併呑し、人民の生命と財産を蹂躙しようとしている。
 そこで本日、これを座視することのできない内外の台湾人は一斉に、「反併呑
・護台湾」を叫ぶこととなった。我々在日台湾人及び台湾を支持する日本人もま
たここ東京に結集し、以下のアピールを行う。

 台湾は事実的にも国際法的にも、中華人民共和国に隷属しない一つの国家であ
り、このことは何人たりとも否定することはできない。
 しかし中華人民共和国は建国以来、この現実を無視して「台湾は中国の一部で
ある」と国際社会に宣伝し、台湾の封じ込め外交を強行するとともに、目下700基
を超えるミサイルを台湾に向けて配備するなど、台湾侵攻のため、軍備拡張に余
念がない。そして現在は「反国家分裂法」なるものを制定し、台湾問題は中国の
内政問題であることを世界に印象付けるとともに、台湾への武力行使に法的根拠
を持たせ、台湾併呑の意志をさらに明確にしようとしている。
 このような不条理な行為を、どうして許すことができるだろうか。ここで我々
が訴えなければならないのは、中華人民共和国が国是として掲げる「中国統一」
が、実際には2300万人の台湾人の意思を一切無視した危険極まりない「台湾侵略
」であり、日本を含むアジアの平和と安全に対する甚だしき挑戦であり、人類の
共存共栄という21世紀の潮流に明らかに逆行するものであるということだ。
 台湾はあくまでも台湾人の国家であり、自らの尊厳と権益を守りつつ、アジア
、そして世界の平和に貢献する決意を抱いている。台湾が中国に呑み込まれなけ
ればならない理由が、一体どこにあるというのであろうか。
 中華人民共和国は、台湾への侵略の目論みを即刻放棄しなければならない。
 日本政府も、この国の「反国家分裂法」の制定を断固阻止しなければならない。

 以上を我々の訴えとする。

 2005年2月28日

             反併呑!二・二八台湾の防衛と正名アピール行進
                           実行委員長 陳明裕
                           参 加 者 一 同

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