【国籍表示問題】台湾の人の本籍地「台湾」にすべき 日本にとって大事な隣人 片山さつき氏

「台湾の声」【国籍表示問題】台湾の人の本籍地「台湾」にすべき 日本にとって大事な隣人 片山さつき氏

出典:ZAKZAK(「夕刊フジ」公式ウェブサイト)
2015.08.15

[写真(省略)の説明]片山氏は「台湾の友情を忘れてはならない」と語った

 台湾の人々が、日本で住民票や調理師免許を取得した際、本籍地欄に「中国」や「中華人民共和国」と一方的に記載され、心を痛めたケースが指摘されている。台湾といえば、日本とは「自由」「民主主義」「人権」「法の支配」といった価値観を共有し、2011年の東日本大震災では世界最大の義援金を日本に送ってくれた。参院外交防衛委員長を務める自民党の片山さつき参院議員に、この理不尽な問題について聞いた。

 「日本が中国と国交を回復したとき、1972年の日中共同声明で『中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府である』としたことが、誤解の原因です。日本政府は、台湾の法的立場について『未解決』との立場。『本籍欄を台湾と記載してはいけない』ということではありません」

 片山氏はこう語った。つまり、台湾の人々の本籍地は「台湾」とすべきだったのだ。

 こうした立場は、79年に中国と国交を樹立し、台湾と「断交」した米国も採用し、台湾関係法を制定して「事実上の国交」を継続している。

 日本も、台湾のWTO(世界貿易機関)加盟や、WHO(世界保健機関)総会のオブザーバー参加に尽力しており、2005年には中国に先んじてビザ免除の恒久化も実現した。国際的な台湾の存在を積極的に認めてきた。

 ところが、一部の地方自治体で住民票や調理師免許などを出すとき、前出のような対応が続き、ネットなどで「台湾と、共産党一党独裁国家と一緒にするなんて、ひどすぎる」といった批判が噴出した。

 片山氏は「要するに『母国(または出生地)がどこか』という帰属意識的アイデンティティーの問題です。よって、本籍地を台湾と記載することは、日本が尊重する人権主義とも適合します」と言い切る。

 こうした方針が、各自治体の末端まで行き届いていなかったことが原因のようだ。改善策として、各自治体をネットでつなぐ案もあるが、米国のように「台湾関係法」を制定することも一案だという。

 片山氏は「日本政府が率先してやるのは難しい問題でしょうから、国会議員が頑張るべきです。自民党の『日本・台湾経済文化交流を促進する若手議員の会』は、岸信夫会長の下で『日本版・台湾関係法』を提出することを検討しています」という。

 そして、何よりも、台湾は日本にとって最も大事な隣人なのである。

 片山氏は「東日本大震災で、どこの国よりもいち早く日本を助けようとしてくれたのが台湾でした。200億円以上もの寄付が寄せられ、温かい励ましの言葉もたくさんいただいた。日本人はこの隣人の友情を決して忘れてはいけません」と語っている。 (ジャーナリスト・安積明子)

出典:
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150815/plt1508150830002-n1.htm

2015.8.15 16:15


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