どん変わっていく展開、そして役者がみんな“ダイコン”……。
上映開始後しばらくの間、なぜこの映画が台湾をはじめとして香港やシンガポールで人
気があったのか、理解に苦しみました。
何でギャグのてんこ盛りが必要なのか、人物設定も理解できない状態でどんどん場面が
展開していくのか?
これはまるで 「ザ・ワンダラーズ(1979 米国)」だ、とふっと思ったときに、この映
画は「純愛映画」ではなく、いわゆる「青春映画」というジャンルのものなんだ、とやっ
と理解しました。そしてそれからは、自然にこの「青春映画」にどっぷりと漬かっていき
ました。
1970年代後半、カリフォルニアドリーミング、ザ・ワンダラーズ、グローイングアップ、
などのような「青春映画」が量産されましたけれど、良い意味で、無理矢理笑わせる、最
後に無理矢理泣かせるみたいな、このような展開の映画は、1980年代以降はほとんど公開
されなかったのではないでしょうか。
若い世代には、このようなスタイルは自然に受け入れることが出来るでしょうし、私達
のような中年世代には懐かしいスタイルの映画なのだと思います。
とても楽しかったです。
“ダイコン役者”が最後にはみんな光ってしまうのですから、その意味でもこの映画
は「青春映画」としての王道にあります。台湾で人気を博すのも当然なのでしょう。
日本で早く公開されることを願っております。公開されたら、日本人の台湾に対する関
心がどーんと向上することは必至です。
ありがとうございました。(3月30日)
李登輝学校研修団 第3期・7期 門田 永稔
●映画「海角七号」試写会には400名を超える来場者があり、大好評でした。なるほど映
画「海角七号」のインパクトの源は「青春映画」だったからですか。ラストシーンで涙す
る方が多かったようで、役者も観客も「最後にはみんな光って」いました。
ところで、青春映画といえば、「青春の巨匠」森田健作氏が29日、奇しくも映画「海角
七号」試写会の当日、千葉県知事に当選しました。森田氏は日本李登輝友の会千葉県支部
の最高顧問も務めていただいてもいますので、師のウィリアム・バルトンの後を継ぎ、20
年以上もの年月をかけて台湾の上下水道を整備した「台湾水道の父」浜野弥四郎(はまの
・よしろう)を生んだ千葉県としては、台湾との交流をぜひとも進めていただきたいもの
です。