り上げている。
「はじめに」で西村幸祐氏は「かつて世界を愛した日本と、NHKの犯罪」と題し、そ
の偏向ぶりやテレビで使用が禁じられているサブリミナル効果について触れ、NHKの犯
罪に加担しないために「受信料支払い拒否」を提案している。
また、前号に引き続く西村氏と小林よしのり氏の対談「アメリカによって隠された歴史
の真実」では、「よくもあそこまで日本の台湾統治を悪意で暗黒に歪曲できるものだと思
いました」と小林氏が口火を切り、西村氏も「あの番組の捏造と放送法違反は『海角七号』
という映画が証明しています」と応じ、NHKへの抗議と『海角七号』の上映運動を連動
させるべきと提案している。
日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長も「台湾の日本統治を歪曲した『JAPANデビ
ュー』」と題し、日本李登輝友の会が抗議声明を出したことや、多くの有識者やメディア
が批判していることなどの一連の動きを伝え、NHKがメディア・リテラシーを読み違え
たことを指摘、「NHK解体」を呼びかけている。
その他にも、西村VS小林対談を引き継いだかのように、但馬オサム氏(知垢庵亭主・
出版プロデューサー)も、映画「海角七号」を紹介する中で「JAPANデビュー」がい
かにいかがわしい内容であったかについて大きく触れている。
また、蔡焜燦氏も「日本精神が台湾に遺したもの」を寄稿し、日本が統治していた台湾
にについて公学校の教育や八田與一、明石元二郎などの具体例を挙げながら、日本が台湾
に教えてくれたことを縷々述べている。「JAPANデビュー」放送以前に執筆したよう
で、「JAPANデビュー」には触れていないものの、見事な反論となっている。
この号では「中学歴史教科書2009年度版徹底比較」も特集している。教科書比較は体系
的知識や新しい学説まで知らないとできない、想像以上に難しい作業だが、執筆者名はな
いものの、教科書を読み込んでいるかなりの目利きが執筆していることに驚かされた。
田母神俊雄の対談も掲載している。ぜひご一読をお勧めしたい。 (編集部)
■書名 撃論ムック(OAK MOOK 284)
世界を愛した日本─勇気と誇りを与えてくれる、私たちの近現代史
■版元 オークラ出版
■定価 1,200円(税込)
■発売 5月8日
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4775513680/chsakurajp-22