【SeniorNet 資深網路論壇<441号>:2013年5月20日号】
「台湾少年工」の記事を読んだある台湾の友人からの手紙です。私信ですが、感動が伝
ってくるのでシェアーします。新保2013/05/14 (火) 21:24
楊嘉雄→新保満
新聞記事、ありがとうございます。
私の出身地は台湾の中部にある北港という町です(陳明雄さんは私の小学校のクラスメー
トです)。そこから数人の少年工(当時は14歳でした)は戦争時に海を渡って、日本の高
座海軍工廠で働いて、終戦を迎えました。その中の一人<馬茂生>というかたがいます。
その馬さんは偶然にも私と同じ職場の同僚でもありました(住友商事台北支店)。
従い、よく、馬さんから少年工の話を聞かせてもらっています。彼は今やく85歳で非常
に元気で活躍しています。いつも一緒に会食するときに宴たけなわに、<台湾軍>などの
軍歌を歌ったりして雰囲気を盛り上げます。
実は少年工が高座海軍工廠で働く条件としては、勉強の傍らに仕事、あるいは、仕事の
傍らに勉強というようなごじゃ混ぜの形で数年たったら、中学校卒業証明書を与えるとい
う日本政府の約束がありました。ところが日本が急に負けて戦争が終わったものですか
ら、その卒業証明の発行はついに60年も(今は戦後68年)もPendingとなっていました。
その発行が実現されるのは、僅かに数年前のことでした。多くの同志はすでに物故しま
した。
それにしても、馬さんはその卒業証明書を受領したときに、感激のあまり、披露してく
れました。住友のOB一同は祝賀するため、一席を設けました。感動的な逸話でした。