を掲載している。この高校とは岡山市にある私立岡山学芸館高校(森健太郎校長)のこと
で、今年の3月18日から22日に2年生20名が台湾に修学旅行を実施。19日に淡水・李登輝基
金会において李登輝元総統から「日本の若き龍馬たちへ──日本はワルくないよ。もっと
胸を張って!」と題して講演していただいた。それを「歴史通」が掲載した。
岡山学芸館高校は、森靖喜(もり・やすき)氏が理事長をつとめる森教育学園が運営
し、森氏は学園長も兼任している。森氏はまた本会理事もつとめ、本会岡山県支部(藤原
一雅支部長)の顧問でもある。
「歴史通」7月号では、森靖喜氏と修学旅行を引率した小笠原健二(おがさわら・けん
じ)教諭の対談「今、なぜ台湾か──」も掲載。また、修学旅行に参加した生徒4人(辻清
也、徳田悠祐、野口夏実、平岡千歩)の感想文「李登輝先生の話を聞いて」も併せて掲載
している。
李元総統のご講演については森氏と小笠原教諭の対談でも詳しく触れられていて、「予
定では1時間だったんですが、合計2時間半くらいお話ししていただいた」「生徒も引率の
教師もウルッとしていましたよ」(小笠原教諭)という。
生徒の感想文は、屏東県の屏栄高校との交流や、二二八紀念館で蕭錦文氏にご案内いた
だいたことなどにも触れているが、そのいずれもが李元総統のご講演に触れていて、台湾
修学旅行に参加しようと思ったのは李登輝元総統のお話が聞けることだったと記し、また
「李登輝さんは台湾人ですが日本人以上に日本の事についてよく知っている」と、その感
銘を瑞々しい筆致でつづっている。
立林昭彦(たてばやし・あきひこ)編集長もまた講演録を読んで感銘を受けたようで
「李登輝元総統が高校生に語りかけた話の中身は、語り口こそ平易ですが、深い歴史観と
洞察力に裏打ちされた国際政治論です。むしろ大人の読者にご覧いただきたい」と勧めて
いる。
この李元総統のご講演内容は、本会会員や日本李登輝学校台湾研修団(略称:李登輝学
校研修団)の参加者にとっては馴染みの内容かもしれない。しかし、日本や台湾をとりま
く国際情勢と「日本精神」の関連性について説くこの講演録を読んでみると、日本にとっ
て何が大事なのかがおのずと見えてくるから不思議だ。スッと胸に落ちるのである。講演
録を読んでから、森理事長と小笠原教諭の対談、生徒の感想文を読まれることをお勧めし
たい。
◆「歴史通」7月号(6月7日発売 860円)
http://web-wac.co.jp/magazine/rekishi/2013%e5%b9%b47%e6%9c%88%e5%8f%b7
◆岡山学芸館高校
http://www.gakugeikan.ed.jp/