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修学旅行先の変化から見た「日本の高校生と台湾」 坂場 三男(元ベルギー大使)

本誌では、日本の高校生の台湾への修学旅行が急増していることに注目してたびたび取り上げて
きているが、大手メディアが記事にしたとは寡聞にして知らない。

 有識者が取り上げることもなかったが、このほど、元ベルギー国駐箚特命全権大使で日本戦略研
究フォーラム顧問の坂場三男(さかば・みつお)氏が取り上げた。

 坂場氏は全国修学旅行研究協会が発表している「全国公私立高等学校海外(国内)修学旅行・海
外研修実施状況調査報告」を基に、台湾が「高校生の修学旅行先としてはダントツの第1位」だと
して、過去10年間で顕著な変化が起こっていて「中国、韓国への旅行が激減し、台湾への旅行が著
増している」現状について驚きをもって伝えている。

 また、安全面、経費、学習内容からみて「私としては、台湾への修学旅行を大いに推奨したい」
と結んでいる。下記にその全文をご紹介したい。紹介するに当たっては読みやすさを考慮し、適宜
改行したことをお断りしたい。

 ただ、坂場氏は文部科学省が30年前の昭和61年(1986年)から隔年で発表している「高等学校等
における国際交流等の状況について」には一切触れていない。その理由はよく分からないが、全国
修学旅行研究協会の調査と文科省調査には若干の食い違いがある。

 全国修学旅行研究協会が本年1月17日に公表した平成27年度の調査では、台湾へは3万6,356人
(224校)で、アメリカへの3万6,170人(249校)を僅差で抜いてトップになっている。しかし、文
科省が6月13日に公表した平成27年度の調査では、台湾へは3万5,775人(232校)で、アメリカへの
3万8,453人(281校)に次いで2位となっている。

 坂場氏は台湾へは「ダントツの1位」としているが、東南アジアに限定するなら確かにそう言え
るが、アメリカまで視野に入れれば、全国修学旅行研究協会調査でも581人の僅差で台湾が1位と
なっていて、ましてや文科省調査からは「ダントツの1位」と言える結果は導けない。

 また坂場氏は「修学旅行先は誰が決めているのか」として「生徒の希望というのは考慮外であろ
う」と書かれているが、少なくとも私立高校には当てはまらない。東日本大震災以降、生徒の希望
で台湾を修学旅行先とする私立高校が増えている。

 坂場氏が「中国、韓国への旅行が激減し、台湾への旅行が著増している」ことを取り上げ、その
理由について分析されていることをよしとするものの、欲を言えば、文科省も同じ資料を発表して
いることや、東日本大震災以降に急増している現状にも触れていただきたかった。


修学旅行先の変化から見た「日本の高校生と台湾」
坂場 三男(日本戦略研究フォーラム顧問・元ベルギー国駐箚特命全権大使)
http://www.jfss.gr.jp/home/index/article/id/416

 今や、台湾は日本の若者にとってお気に入りの旅行先になっている。特に高校生の修学旅行先と
してはダントツの第1位である。台北や台南の街を歩いていると必ず何組かの日本からの団体旅行
ツアーに出くわすが、多くの場合が10代後半から20歳代の若者のグループである。一体いつの頃か
らこうした状況が生まれているのか。

 修学旅行についてはデータがある。全国修学旅行研究協会という公益財団法人が毎年全国都道府
県の公私立高校による海外への修学旅行の実施状況を小まめに集計し、発表している。それによる
と、全国の公私立高校のうち海外への修学旅行を実施している学校の割合(2015年度)は公立高校
で9.6%、私立高校で32.9%であるが、過去10年間の統計を見ると旅行先について顕著な変化が起
こっている。

 この変化を一言で言えば、「中国、韓国への旅行が激減し、台湾への旅行が著増している」とい
うことである。伝統的に、我が国の高校生の修学旅行先は米国とオーストラリア、そしてアジアで
はシンガポールとマレーシアがお定まりのコースで、これらの国々への旅行者数については各々
1.5〜3万人で、年ごとの変化は大きくない。これに較べて、近年、中国と韓国の場合は国内政治社
会事情の変化や我が国との政治外交関係の冷え込みに呼応するように修学旅行先として忌避される
傾向がはっきりと看て取れる。韓国の場合は、セウォル号の沈没事故などの影響も出ている。

 では、ここで、具体的な数字を見てみよう。2015年度に韓国への修学旅行を実施した高校は29
校、参加生徒数は2684人だが、2005年度には201校、27295人を記録しており、この10年間に生徒数
で10分の1以下まで大幅減少していることになる。

 中国の場合も同様の傾向があり、2007年度に140校、16535人であったものが、2015年度には22
校、2354人まで減少している。尤も、中国の場合、2013年度には15校、1761人まで落ち込んでいた
ので、2014−15年度は若干の回復基調にあると言えなくもない。

 公私立別に旅行数減少の変化を見てみると、公立高校の場合は私立高校以上に中国・韓国への修
学旅行を忌避する傾向が見られる。公立の学校は我が国とこれら両国との関係の変化に敏感であ
り、安全志向もより強いと言えそうである。

 台湾はどうかと言うと、2015年度には224校、36356人の高校生が修学旅行しており、学校数、参
加生徒数ともに全旅行先の中で第1位である。2005年度には25校、2127人であったから、この10年
間で、生徒数において何と17倍以上も増えていることになる。

 アジアへの修学旅行を実施している学校の総数には大きな変化は見られないので、中国・韓国へ
の修学旅行を取りやめた学校の大半が旅行先を台湾に振り替えているのかも知れない。(因みに、
私が個人的に関わっているベトナムの場合、2009年頃までは修学旅行先としては全くの検討対象外
であった(この年で2校、110人)が、その後は倍々ゲームのように増え続け、2015年度実績では25
校、3698人になっている。これも、中国・韓国からの振り替え現象の1つと言えなくもない。)

 修学旅行先は誰が決めているのか。その最終決定は学校(校長)が行うとしても、教育委員会や
保護者会の意向も大きく働く。生徒の希望というのは考慮外であろう。ここで無視出来ないのが修
学旅行を斡旋する旅行業者の存在である。これら業者が旅行プランを企画するので、如何に魅力的
な(全ての関係者を納得させられるような)プランを作れるのかが旅行先を決める際の大きな判断
材料になっている。

 では、全ての関係者が納得するプランとは何かと言えば、その最重要な要素が「安全」である。
治安、交通、衛生の全ての面での「安全」である。「治安」は当然として、マイクロバスで移動す
る際の交通安全、集団食中毒を起こさないための食の安全、伝染病にかからないための公衆衛生な
どが考慮される。

 次が、経費の問題。修学旅行の費用は入学時から生徒が積み立てる基金方式の学校が多いので、
その額に見合った旅行先でなければならない。その意味では地理的に近距離にあるアジア・オセア
ニアの国々の場合は旅費(航空賃)が安くチャーター便の手配も出来るので旅行先となる可能性が
高い。米国やヨーロッパの国々では旅費に加え滞在費(宿泊費等)も高いので、これを選ぶ高校は
裕福な学校ということになる。

 最後が「学習内容」。学を修める旅行である以上、旅行先で何を学ぶのかは本来最も重要な決定
要因でなければならないが、実態は旅行会社任せの「見学旅行」になる傾向がある。その意味で
は、学校や保護者会としては「英語学習」の大義名分は受け入れやすく、実際に英語圏の国々が修
学旅行先になるケースが大半である。

 以上のような諸事情からすると、台湾は日本から最も地理的に近い「外国」の一つであり、英語
も概ね通じ、手頃な旅行先である。台湾の人たちの親日感情も強く、日本語を話せる人も少なくな
い。安全面でも殆ど問題はない。加えて、「学習内容」の面で、かつて50年間に亘って日本の植民
地であったという重要な歴史教育の機会が提供出来る。

 中国での南京事件や韓国の慰安婦問題を事前学習する場合に比べて、台湾との関係において歴史
本来の教育に関わる重要なテーマを学習できるという意義は大きい。学校側として反日感情の強い
国に生徒を引率するのは精神的な負担が大きいであろうし、高校生の理解力にも限界がある。私と
しては、台湾への修学旅行を大いに推奨したい。


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