第5回日本李登輝友の会愛知県支部総会・記念講演会
演題「中国の脅威と台湾問題」
〜日本がこれから進むべき道〜
講師:
石 平 氏
平成22年7月4日名古屋港ポートビル
【講演会1】
石 平(せき・へい)氏
1962年中華人民共和国・四川省成都市で生まれる。
北京大学哲学部を卒業後、柳語句のために来日。
二度と毛沢東のような独裁者を出してはならないと民主化運動に心血を注ぐ。
1989年、天安門事件にて中華人民共和国に「決別」を告げ、神戸大学大学院文化研究科博士過程修了。
2007年末、日本に帰化。拓植大学日本文化研究所客員教授に就任。
 参議院選挙の最中、石平氏講演会冒頭に訪れたのは、彼の友人で、中国無制限戦争を説く、あの藤井厳喜氏。 彼が尊敬する、塚本先生と握手を交わし、石平氏の紹介で、飛び込み登壇。
 塚本先生の名言、「自民党は左翼、他(民主党)は外国籍政党」を引用し、本来なら、自民党を軌道修正かけることが必要だったが、それが無理だと判断した平沼先生が立ち上げた「立ち上がれ日本」に合流し、立候補をしたことを説明。講演会という場で、選挙の話は無粋であるとして、今回、講演会の趣旨に合わせ、日本が、危機に直面している状態にあることを訴えた。
 また、石平氏は、藤井厳喜氏こそ、今回のテーマに相応しい人であることを称えた。
参考までに、藤井氏は8月に名古屋で西部邁氏と核武装反対論を撃破する講演会が行なわれることになっている。 参照:核武装に対する5つの反論を撃破する
 ―前が長くなりましたが、これから、講演会―
>>目に見えない脅威
 中国の脅威といえば、軍事的脅威と思われるが、実は、目に見えない脅威。気付かずに信仰する脅威がある。7月1日、日本では中国人観光ビザへの緩和がなされたが、中国人が観光に来て買い物をして経済の活性化になるというもの。日本のテレビは、過疎地域で買い物をする中国人を取り上げ、中国で救われるイメージを作り上げる。
 しかし、せいぜい1200億程度で日本の経済を救うものではない。中国の悪いことは少しだけ報じ、僅かな良いことを大きく取り上げるのが日本のテレビ。これでは、「中国様」中国に依存しなければ生活が成り立たないという印象を持つようになり、1億親中派になる。
 国民全体が、中国にものが言えなくなる。そういう空気になる。日本は「空気の世界」、靖国で首相が参拝することを中国にあわせる空気が出来た。昨年の選挙も空気に投票したようなもの。これでは、尖閣を取られても良いではないか、という空気になってしまう。心理戦で負ける。これこそ脅威。いざ、軍隊が来たときには、守り戦う医師すらなくなる。目に見える中国軍艦より恐ろしい。
中国では「国防動員法」が成立。これを調べると、有事の際、国内のすべてが有事に使われる。外国・外資合弁もその対象になる。尖閣で日本をやっつけるのに中国進出している日本企業は、中国に協力しなければならなくなる。そうなると、戦争になる前に相手の要求を呑むようになる。
 ビザ緩和は、情報戦での日本包囲網ができてしまう。「国防動員法」は中国が作るもので仕方がないが、ビザ緩和は日本が行なうもの。日本人の顔をした民主党は、まさに外国政権だ。
>>軍事力より中国共産党事態が脅威だ
 中国共産党は、一言で言えばヤクザ。山口組は、まだ紳士的なところがある(神戸の震災の例)からましだ。1962年文化大革命が起きた。毛沢東が、ライバルを蹴落とし、自分の権力を守るため、10年掛けて国家と国民を大混乱に陥れた。
密告社会が出来上がり国民を地獄に落とし、人間不信の社会が出来上がった。国民が、そうならざるを得なかった。権力を守るために地獄に自国民を陥れても何も感じないのが共産党。自国民に対し、これだから、日本や台湾が中国の植民地になってしまったら、どうなるのか? 89年天安門事件。中国を良くしようとして民主化を求めたが、戦車で殺された。
 日本人は、温家宝の笑顔で騙されるが、そうではない。
 胡錦濤はチベット鎮圧。つまり人が殺せるから指導者になれた。人を殺せる奴が、指導者の条件。紳士の顔をしたヤクザ。軍事力だけの問題ではない。中国は、核兵器を持っている。作戦を立て、出来る立場にいる。観光客も作戦。
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