_91年、李登輝学校参加レポート@_H・K_
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4/25〜4/29まで、台湾で開催される李登輝学校に参加しました。
 台湾政府のシンクタンクである「群策会」のメンバーを中心とした講師陣で、貴重な講義を聞く
ことができました。
 講義内容はいろいろ書きたいことがありますが、今回はまず重要な内容のみを報告します。
 思った以上に、馬英九政権下の台湾の状況は悪いようです。

陳水扁を殺すな!高雄のレストラン
★現在の馬英九政権について
 馬英九政権は第2次大戦後に成立した台湾政府の中で、
最も台湾を中国へ売り飛ばそうとしている政府である。
 蒋介石/蒋経国は2・28事件をはじめ、台湾人にとって忌
まわしい政府であったが、少なくとも対中国政策は「3つのNo
(大陸と接触しない、談判しない、妥協しない)」をスローガンと
し、台湾と中共の切り離しを行っていた。
 馬英九政権は「中国との自由貿易協定締結による経済の
中国依存促進」「中国人観光客受け入れ増加」「中国人留学
生受け入れ開始」など、中国政府の要望をほぼ丸飲みしてい
ます。また、台湾−中国のトップ会談の際、中国側は「馬英九
総統」ではなく「馬英九さん」と言う呼称を使っています。
これに対して何の抗議もせず、台湾
を代表する総統であるという自覚が
ないようです。
 また李登輝/陳水扁時代に進めた
、台湾の民主化は馬英九政権になっ
てから明らかに後退しています
(具体的事例は後述)。

両岸経済協力枠組み協議(ECFA)
 今回講義陣が最も強調していたの

「馬英九は台湾を売るな!」
は、このECFA(Economic Cooperation Framework Agreement)
の問題です。
 私も勉強不足ですが、ECFAとは台湾と中国における自由貿易
協定(FTA)のようなものだそうです。
 台湾経済の中国依存度が高まり、経済的に中国の一地方にな
る可能性がある。
経済的に一地方になれば、政治的にも中国の一部となる可能性
が高まる。中国返還前の香港も類似の協定があったため、円滑な
返還が実現したそうです。
 ある講師はECFAとは Eventual Colonization Framework Agree
ment(究極の植民地化枠組み協議)であると言っていました。
「台湾への裏切りを絶対許さない!」
 また馬英九政府は重要な対外条約であるに
もかかわらず、立法府(国会)で審議を行わない
方針のようです。
 今月(5月)中に李登輝元総統がECFAに対す
る反対演説をする予定だそうです。
・両岸(台湾、中国)協議のトップ会談時に台湾
国旗を掲揚すると警官が暴行
 昨年11/4、ECFA協議のため台湾に中国
高官(陳雲林)が来ました。
 馬英九は陳雲林が公道を移動する際、車から

上「台湾と中国はそれぞれ別の国」
右柱「中国人の入店お断り」
見える位置に台湾国旗(中華民国旗)を掲揚することを禁
じ、違反者は警察が取り締まりました。
 自国の国旗を広げると警察が取り締まりに来るが、中共
国旗を掲揚する者はいっさい取り締まらない。まるで昨年
の長野のような状況が台湾にできました。
 その際の様子を撮ったDVD「紅色戒厳」を入手しました。
国旗を持った手を離さずに、警官に引きずられて「私は台
湾人だ! 誇りある台湾人だ! あなたはいったい何人だ
!」と叫ぶ人が印象的です。
「共産党ヤクザが上陸しました」
 30分ほどのDVDですが、現在の台湾と馬英九政権の本性が垣間見える内容です。
 是非観ていただきたいです。
・反国民党議員の不当逮捕
 国民党に批判的な台南の民進党の有力者が起訴状なしで逮捕・拘留されたそうです。
 政府の都合により法を無視する行為で、白色テロ時代に戻ったような行為です。
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