李登輝氏は日本で「中華秩序からの脱却」戦略を訴えた(付:チャンネル桜・必見の「李登輝訪日」記録動画)

李登輝氏は日本で「中華秩序からの脱却」戦略を訴えた(付:チャンネル桜・必見の「李登輝訪日」記録動画)
李登輝氏は日本で「中華秩序からの脱却」戦略を訴えた 
(付:チャンネル桜・国民必見の「李登輝訪日」記録動画)

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■李登輝氏が民主党に行った「東アジア共同体」への警告 

九月四日、来日した李登輝氏は待ち構える記者団から「民主党政権への期待は」と問われ、「明日の講演を聞いてくれ」と答えた。

翌五日の都内での講演では、近代国家として国際社会に船出すべき日本の指針を示した坂本龍馬の「船中八策」をもとに、これからの日本のあり方を述べた。

たとえば、「これまで日本は外交で、相手の主張を唯々諾々と受け止め、波風を立てないよう留意してきたが、そのような姿勢は外国人には理解されず、かえって軽んじられる」として、「今こそ日本は自主独立の気力と主体性を持って、いずれの国とも積極的な堂々たる外交を展開すべき」と強調した。

そしてその上で語ったのが「日本の指導者の方々には、東アジア共同体という枠組みを考える前に、崩れつつある日台関係の再構築と強化に、積極的に力を注いでいただきたい」だった。

■日本メディアが理解できなかった李登輝氏の真意

これはまさに東アジア共同体の構築を外交目標に掲げる鳩山・民主党への提言、警告に他ならないわけだが、これが「講演の結論だ」と李登輝氏は語っている。

しかし果たしてどれだけの日本人が、この訴えの本当の意味を理解できただろうか。あるメディアなどは「台湾が置き去りにされることへの懸念を示した」などと書いていた。しかし何も台湾だけの話をしているわけではないと言うことは、目下の東アジア情勢の現実を見ればわかるはずではないのか。

そもそも民主党の東アジア共同体なる構想とは何か。平和ボケの日本人にはなかなか理解できないことだが、それは簡単に言えば、中国の東アジア・西太平洋地域における勢力圏、新秩序形成の動きに、民主党が呼応すると言うものに他ならない。

脱ナショナリズムを主張しながら、ナショナリズムを原動力に膨張を進める中国に「投降」するようなものと言うべきか。少なくとも、中国の膨張政策を助長することはあっても、抑止することは断じてない。

■非現実とは言っていられない「日台生命共同体」の強化

そこで李登輝氏が求めたのが、「日台関係の再構築と強化」だ。西方面(チベット、ウイグル地域)への膨張を終えた中国の東方面(台湾、日本)への膨張を食い止めているのが台湾と言う島だ。そしてその台湾を後方で守っているのが日米同盟だ。

そこで李登輝氏は八日の熊本での講演でこう話した。

「日本と台湾は生命共同体。もし台湾が中国の一部になってしまったら、日本の安全性はおそらく失われる。台湾なくして日本はありえない。台湾も日本なくしては存在しえない。これをじっくりと考えていただきたい」と。

安全保障上、この「生命共同体」を強化するのが先だと言う李登輝氏の主張の正確さは誰も否定できないだろう。しかし日本人はそれを聞いても、「不可能だ」と考える。

なぜなら台湾などと付き合っては、「日中関係は大変なことになる」と言うわけだ。

「日台生命共同体」など夢の夢、非現実的だと誰もが思う。

だが李登輝氏は、そのような日本の外交姿勢こそを正せと言っているのである。「相手の主張を唯々諾々と受け止め、波風を立てないようにするのではなく、自主独立の気力を持って、堂々たる外交を」と。

■最優先課題は中国の膨張をいかに食い止めるか

李登輝氏は「台湾を中国の一部であると考えてはならない」とも話した。

これは当然だ。なぜならそれが真実だからだ。しかしはっきりとそう言うことのできないのが日本の政治家だ。つまりそれほど、中国の影響下に陥っていると言うことなのだ。言い方を変えれば、日本は中国の新秩序に組み込まれつつあると言うこと…。

その政治家たちに「堂々たる外交」を求めるのは至難かも知れない。しかしそれでも日本は変わらなければ、日本は本当に危険だと訴える李登輝氏。明らかに日本人の真の覚醒を求めているのだ。

言わば、とてつもなく大きな要求である。

しかし、たとえ日中断交を余儀なくされても、最も重要なのは対中関係ではなく、日本の独立なのである。いかにして中国の膨張を食い止めるかを最優先課題にしなければならないはずだ。

■忘れてはならない地政学的観点―独立外交で日台生命共同体を

拡大と強化が進む中華秩序(東アジア新秩序)から、日本及び日本人が物理的にも精神的にも脱却するためには、日台の「国と国との関係」を構築、強化する以外にないはずだ。

そう言えば李登輝氏も、帰国直前の記者会見で「日台関係が崩れつつあると言うのは、正日本内部における中国的文化の影響がだんだん強くなってきたと言うことだ」と語っている。

日本人がなかなか「日台生命共同体」の強化の必要性にまでに思い至らないのは、これまで居眠りをしていたから。そこですでに覚醒を果たしている者から、この「共同体」の強化を訴える運動に着手しなければならないはずだ。

中国を恐れない日本人の「自主独立の気力」を回復させるためには、まずそこからだ、と言うのが、日本人が失って久しい地政学的な観点なのである。

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チャンネル桜・国民必見の「李登輝訪日」記録動画

以下は九月四日から十日まで行われた李登輝氏の日本訪問の記録映像(チャンネル桜の番組動画)だ。その言動を直接見ることで、日本に対して何を求めたか、いかなる活路を示したかを深く考えてほしい。また真に日本の友はこの人であることを知り、その期待に応えたいと、心ある日本人なら思うはずだ。

※NHK「JAPAN」デビュー問題への言及は四番目の動画にあり。

1/4【李登輝元総統】東京滞在編・講演及び記者会見[H21/9/14] http://www.youtube.com/watch?v=ybhJzleYRkw

2/4【李登輝元総統】高知滞在編・桂浜訪問、歓迎晩餐会等[H21/9/14] http://www.youtube.com/watch?v=_ZXhSrsLFpg

3/4【李登輝元総統】熊本滞在編・平井数馬先生墓参、熊本城参観[H21/9/14] http://www.youtube.com/watch?v=aU38xHXK5a8

4/4【李登輝元総統】帰国前記者会見・NHK「JAPANデビュー」問題などについて[H21/9/14] http://www.youtube.com/watch?v=D83nPgC8pmw

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