【AC論説】民主投票の限界

【AC論説】民主投票の限界
【AC論説】民主投票の限界

            Andy Chang

米国、台湾、日本と選挙が終わって希望通りに大きな変化があった
と喜ぶ人も多い。戦い済んで日が暮れて、何がどう変わったのかと
考えたら、それほど大きな変化は期待できないみたいだ。

民主国家では有権者が自由意志で投票できるが、有権者がどれほど
の自由意志をもち、平均的にみんなが国際、国内問題、経済や生活
などに十分な知識と意見を持って投票するのか疑問である。また、
当選した議員が国民の総意を忠実に守ってくれるかと考えたら、両
方とも不十分である。

議員は所属政党の意見に沿って投票するだけで、議会政治とは政党
闘争にほかならない。国民の意見はメディアが牛耳っているが、メ
ディアは中道ではなく総体的にどの国でも左翼寄りである。

●国民の投票知識はゼロに近い

国民の国や社会に対する知識も貧弱である。ニューヨーク市内で町
を歩いている人たちに現職市長の名前を聞いたら8割が答えられな
かった。こんな具合だから候補者の名前など聞いたこともないし、
候補者の政見には興味がない。投票するなら有名人とか、知ってい
る名前に投票するだけだ。俳優とかニュースキャスターが当選する
わけだ。俳優にどれほどの政治知識や愛国心があるのか。

私だって政党政治の知識はあるし、国会議員の名前は知っているが、
自分の選挙区の市会議員や市長の名前は知らない。候補者の政見を
読んでも大した違いはないから候補者の所属政党をみて投票する事
が多い。つまり政党に投票するのが大勢である。

米国では反オバマや反民主党に投票する。台湾では反国民党、反中
国に投票する。日本では自民党のほうがましだから自民党に投票し
たと言った人が65%以上だった。つまり殆どが大まかな知識と意見
で投票している。これが民主投票の限界である。

●議会政治は政党闘争

国会とは国政に参与する場所だが、過半数を制御した政党の議案は
通るし反対党は何も出来ない。オバマが最もよい例である。オバマ
は就任するとすぐに3000ページの予算案を国会に提出して、48時
間内に通せと要求した。これでは国会審議などできっこない。

民主党優勢の国会が予算を通したら、オバマはその次に2400ページ
の健保法案(オバマケア)を出して48時間で法案を通せと要求した。
国会議員が内容を審議する時間も与えないで通せというのは完全な
独裁である。ところが当時の民主党議長、ナンシー・ペロシは「通
してからゆっくり討論しましょう」と言って投票に持ち込んだので
ある。

オバマケアは数え切れないほどの欠点を抱えているので、法案を通
してから6年が過ぎてもまだ問題だらけである。議会における政党
闘争の結果で民意に反する法案も通すのである。

台湾の国会では、馬英九がサービス貿易協定を提案して、国会で取
り上げると議長がたったの45秒で?大多数賛成?といって通そうと
したため、学生たちが憤慨してヒマワリ革命がおきた。今回の中間
選挙で国民党が大敗した原因は馬英九、国民党の独裁に国民が反対
したからである。

議会で大政党が強引に法案を通せる制度は決して民主主義ではない。
今の民主制度ではこれが普通となっている。民主主義の限界は投票
制度にあるといってもよい。

有権者の政治オンチと国会に於ける政党闘争をなくすべきである。
国民教育で人類社会の知識を高め、愛国心を高めることが大切であ
る。小選挙区、比例代表制度を導入して多数党がいつも勝利する二
大政党制は決して民主主義国家が採るべき制度ではない。

●何が変わったのか

結論を言えば選挙で大きな変化があったのは間違いないが、国際政
治はどれほど変わったかと考えたら、大山鳴動鼠一匹、あまり期待
できそうもない。

米国は内弁慶で、同盟国には高圧的態度を示すが真の敵には尻尾を
振ってばかりだ。日本が憲法改定、9条改定をして正常な国になる
までまだ長い時間がかかりそうだ。台湾では米国の現状維持を押し
付けるため台湾独立には程遠い。米国はオバマが大統領の任期を終
えるまで変化は見られず、現状維持という時間稼ぎしかやらない。

二年後の米国の統領選挙でヒラリーを破って強いアメリカを主張す
る大統領が誕生し、台湾では中国の圧力を破る総統を選出して米国
に台湾人民の独立の決心を伝え、日本も二年毎の選挙を止めて安倍
首相が長期戦略を実施できる政府を維持して欲しい。

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