【産経】野ユリの花は謝謝台湾

【産経】野ユリの花は謝謝台湾
【産経】野ユリの花は謝謝台湾

2011.7.12 産経新聞

          産経新聞 【東京特派員】湯浅博

 さすがに、強力な同盟国を持つと心強い。大津波発生から時を移さずに、「トモダチ」のワッペンを付けた米軍兵士が大挙して駆けつけてくれた。

 超大国だけがトモダチであるわけではない。小さな島の大きな支援もまた忘れられない。

 台湾は南シナ海に浮かぶ人口2300万人の小さな島である。1人当たりの所得は、おおむね日本の3分の1ほどである。

 しかも、狭い海峡をはさんで、ミサイルをズラリと並べた中国と向かい合う。対岸は「台湾は中国の一部」と頑迷この上ない。

 その台湾から、東日本大震災の被災地向けに170億円もの義援金が寄せられたというからたまげた。日本は各国統計を公表しないそうだが、断トツであることは疑いない。

 「台湾人は、素直に日本が好きだということなんです」

 日本で評論活動をする金美齢さんは「歴史には光と影がある」と力説する。

 「もしも戦前に、日本による台湾の植民地統治が極悪非道の歴史ばかりだとしたら、台湾人の親日度は、とうてい説明がつきませんでしょ」

 日本統治下でも差別はあった。それでも、近代国家の礎として道路や学校のインフラに、教育、公の精神を残したという。東日本大震災に「それっ」と、熱い精神が目覚めた。

 台北支局長だった山本勲記者(現中国総局長)は、支局の電話で「ニュースを見ながら毎日泣いています」との声を何本も受けたという。台湾の温情には感謝に堪えない。

 これに謝意を伝えたいと、女性デザイナーが短文投稿サイト「ツイッター」を通じて、「謝謝台湾」計画を立ち上げた。たちまち6千人以上の人々から1900万円の寄付が集まった。3日付の聯合報と自由時報の2紙に、日本語の「ありがとう、台湾」を交えた感謝広告を出した。

 台湾出身の金さんの元には、「台湾に行って直接、謝意を表したい」との連絡が多く飛び込んでくる。そこで金さんは一計を案じた。現地語ができない人のために、謝意を示すTシャツを作ったらどうか。これを着て、台湾の街を歩いたらひと目で、日本人の気持ちが伝わる。

 左胸に「多謝」「ありがとう」の文字を織り込み、背中には野ユリの花をあしらって「I LOVE TAIWAN」と書きこんだ。色は金さんの好きな緑と白の2種類を用意した。袖には、日の丸と地球に台湾の島影をかたどったマークを入れる。青天白日旗は国民党の旗であって、台湾の旗ではないからだ。

 実は2紙に掲載した感謝広告には、日本の象徴として桜、台湾の象徴として梅の花びらをあしらっていた。ただ、金さんにはしっくりこない。

 桜の花はその通りだが、もう1つの梅は必ずしも台湾人の共通認識とは言い難い。梅は蒋介石が中華民国の花と決めたもので、いわば国民党の花なのである。

 その中華民国が台湾にやってきて権力を掌握したから、中華民国の花が台湾の花と誤解されて今日に至っている。

 野ユリは台湾の民主化と自由の象徴であった。1990年3月に台湾の学生たちが台北の中正記念堂前で座り込み、広場には巨大な野ユリの模型が飾られた。総統だった李登輝さんがこれに共鳴して、学生が要求した「国是会議」が開催されたいきさつがある。

 どうやら金美齢さんは、台湾原産の野ユリを日本人に慈しんでほしいようなのだ。(ゆあさ ひろし)

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参考 日本李登輝友の会 メルマガ日台共栄より

金美齢さんオリジナルデザインの「ありがとう台湾Tシャツ」ができました!
   本会でも取り扱う予定!

 金美齢さんが取り組んでいた「ありがとう台湾Tシャツ」がついにできたそうです。デ
ザインも自ら手がけられたとのことです。

 本会でもこの「ありがとう台湾オリジナルTシャツ」を取り扱う予定です。近々、本誌
やホームページで要綱を発表します。

 金美齢さんがどうしてこの「ありがとう台湾オリジナルTシャツ」をつくるようになっ
たのか、Tシャツのデザインに込められた願いなどについて、金美齢さんがホームページ
につづられています。下記にご紹介します。

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ありがとう台湾Tシャツと野百合 金 美齢
【金美齢の公式ホームページ:2011年06月30日】
http://www.kin-birei.com/column/110630.html

 「ありがとう台湾オリジナルTシャツ」がついに出来上がりました。背中に「I LO
VE TAIWAN」の文字に野百合が散ったデザイン。左右そでのところには日の丸と
地球の上に台湾の島影が浮かんだマークを入れました。左胸に小さく「多謝」「ありがと
う」の文字。柔らかい字体にしました。色は私が一番好きな濃いオリーブグリーンと白の
二色にしました。あくまでメードインジャパンにこだわりました。最近のTシャツは中国
製のものばかりで、日本製を探すのも一苦労です。ですから、価格もちょっとお高めで、
白は3000円、グリーンは染料代が余分にかかるので3500円となりました。インターネット
のサイトから申し込みができます。

◆お申込はこちらへ(7月15日から出荷開始となります)
 https://www.birei.jp/shop/html/

 今までいろんなことにチャレンジしてきましたが、ファッションのデザインは初めての
経験です。私はテレビに出る時の衣装も、スタイリストなしで、全部自分で選んでいま
す。ファッションセンスには自信があるのですが、いかがでしょうか。

 このTシャツプロジェクトは、台湾の人々が東日本大震災の被災地へ多額の義援金を送
ってくださり、それに日本人として感謝の気持ちを示すにはどうすればいいか、という問
い合わせを大勢の日本の方から受けたことから思いつきました。「ありがとう台湾」と書
いたTシャツを着てみんなで台湾にいったらどうか、と。実際に手書きで「ありがとう台
湾」と書いたTシャツを着て台湾に旅行に行った塾生もいました。

 台湾の新聞に感謝広告を出すという「謝謝台湾」計画が日本の民間の力で企画され、瞬
く間に6000人以上の人から1900万円以上の寄付が集まりました。これはこれで素晴らしい
スピードで達成されましたが、少し残念だったのは、新聞広告のデザインが日本の象徴と
して桜の花、台湾の象徴として梅の花があしらわれていて、感謝の言葉も不自然な中国語
であったことでした。

 日本の象徴が桜の花というのは日本人の共通認識でしょうが、台湾の象徴が梅の花とい
うのは共通認識は台湾人にはありません。梅の花というのは、蒋介石が中華民国の花と決
めたものであり、国民党の花なのです。その後、中華民国が台湾にやってきて、台湾に居
座ったために、中華民国の花が台湾の花と誤解されることが増えたのですが、台湾は台湾
であり、中華民国ではありません。このTシャツは中華民国ではなくて、台湾を愛してい
る人、台湾に感謝している人に着てほしい。そういう気持ちでデザインしました。

 ではなぜ、野百合なのか。

 台湾の野百合は、別名高砂ゆり、台湾ゆりと呼ばれる、台湾原産の花だからです。今は
日本にも観賞用で輸入されていますが、台湾オリジナルの花なのです。見た目は鉄砲ゆり
に非常によく似ています。鉄砲ゆりよりは葉がほそく、球根ではなく種が散って増えます。
結構繁殖力が旺盛なのです。

 この野百合は台湾の民主化と自由の象徴でもありました。1990年3月16日から22日まで、
各地から約6000人の学生たちが集まり、台北の中正記念堂前で座り込みの抗議活動を行い
ました。広場には巨大な野百合のトーテムが掲げられ、これを「野百合学生運動」と呼び
ました。彼らは「国民大会解散」、「臨時条款廃止」、「国是会議開催」、「政治経済改
革のタイムテーブル提出」を訴えました。当時総統であった李登輝は学生側に共感し、間
もなく国是会議を開催。1991年には臨時条款を解除、その後「万年国会」の改革に着手し
ました。これは戦後の台湾でおきた最大規模の学生運動であり、台湾の民主化の重要な転
換点となりました。

 ちなみに2008年11月から1カ月余り続いた「野草苺学生運動」はこの野百合学生運動にな
らったものです。これは所詮二番煎じであり、大きなムーブメントになりませんでした。

 野に咲く可憐で生命力旺盛な百合こそ、今の台湾の自由と民主を勝ち取った花であり、
梅よりよほど台湾を象徴する花だと思います。私が好きな郷土画家、何文紀氏の水彩画で
野百合の絵があり、Tシャツのデザインはその絵をもとにしました。

 日本の国旗・日の丸に対応する形で右袖にあしらったのは、台湾の島影と地球を組み合
わせた台湾安保協会のデザインです。台湾には国旗がありません。青天白日旗は国民党の
マークをあしらった中華民国の旗ではありますが、党のマークの入った旗を国旗にはでき
ないでしょう。台湾の花は梅で、台湾の国旗は青天白日旗だと思いこんでいる日本人も多
いようなので、これを機に、台湾の背景を理解していただければ幸いです。

 以前にも話しましたが、この「ありがとう台湾オリジナルTシャツ」を着て、都合のつ
く人たちと9月下旬に台湾に旅行に行き、台南市と高雄市に表敬訪問しようと計画中で
す。後にホームページで詳しくお知らせしますので、みなさまもぜひご参ください。

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