【傳田晴久の台湾通信】台南物価調査(定点観測)

【傳田晴久の台湾通信】台南物価調査(定点観測)

                傳田晴久
はじめに

私が台南に移り住んで13年経過、14年目に入っています。当初、5年おきの物価調査をしようと思いつき、2006年、2011年、2016年にそれを行い、台湾通信No.5、No.52、No.112にて報告させていただきました。その次は2021年ですが、それまで台湾に滞在できそうもありませんので、少々早いのですが今回その後の様子、最近の状況をお伝えいたします。

1. 前回報告の要約

第一回目(2006年)の報告は移り住んで間もないころですので、日常生活に必要な物品、公共交通機関の料金などの羅列でしたが、第二回目(2011年)は5年間の変化を、第三回目(2016年)は更に5年後の変化を調べました。出来るだけ同じ店の、同じ商品を調べたいと思いましたが、やはり5年間、10年間の間では色々な変化があり、同じ商品が見つからなかったり、表面的には同じに見えても中身が違っていたり、お店自体が無くなっていたりと、色々難しい問題がありましたが、まあ、ミクロのデータで、すなわち偏ったデータでの比較を試みました。結論的には、大きく値上がりしているようではありませんでしたが、全体的には少し値上がりしているかな、と言ったところでした。

調査先について説明します。次頁の対比表の「学内自販機」と言うのは成功大学内に設置されている飲料水の自動販売機で、市中のコンビニなどに比べるとかなり安いものです。「全聯」というのは台湾最大のスーパーマーケットチェーン「全聯福利中心」で、この店では食品、日用品など多種類の商品を扱っています。「小北百貨」は雑貨(衣料品、日用品、食品、金物など)を販売するチェーン店です。「再発号」は有名な粽の老舗です。「王家便當」は時々利用するお弁当屋さんで、私が住むアパートの近所にあります。飲食店の「福島」、「里」、「阿進仔」は近所にあるお店で時々夕食をとります。「台湾鉄路」は在来線の鉄道、「高鐵」はいわゆる台湾新幹線、「統聯客運」は長距離高速バス会社です。「華語中心」は成功大学の中の語学学校ですが、私は現在受講しておりませんので、授業料はHPからの引用です。「燦坤」は家電量販店のひとつ、「統一乾洗店」は洗濯屋です。

2. 今回の報告

10数年間の変化は大きく、店がなくなっていたり、同じ商品かどうかわからなかったりしますが、食品の価格が値上がりしているのが目に付きます。特に米、パンが値上がりしており、飲食店の値上げは料理の代金が原因で、幸いなことにビールの値段はあまり変わっておりません。
台湾の交通費は、先日高速バスが値上げしましたが、私はシニア料金ですので、助かっています。日本に戻ると交通費が高いのに驚かされます。
部屋代、電気代、洗濯代、新聞代が不変なのは有難いことです。滅多に食べませんが、再発号の粽の価格が2006年以降不変なのは驚きです。 

3. 滷肉飯と物価

2019年4月30日の自由時報の「書剣集」と言うコラムに「滷肉飯と物価」と言うタイトルの記事がありました。「滷肉飯」と言うのは、ローバープン(台湾語)あるいはルーローファン(北京語)と発音するそうで、醤油だれで煮込んだ肉をのせたご飯のこと。台湾の定食屋、食堂で供され、台湾の庶民に最も親しまれている「かけご飯」です。

その記事によりますと、台湾は世界で最も物価が安定している国の一つだそうで、2018年の消費者物価指数の年間上昇率は1.35%、前年は0.62%でしたが、しかし、多くの人々は「すべてが上がる、給料だけが上がらない」という不満をもっているそうです。20数年前10元であった滷肉飯は今では50%、倍以上の値上がりで、もはや民間の食べ物ではありません。

ひどいインフレに悩まされているベネズエラの物価は1年間に数万倍だそうですが、それに比べれば台湾の物価は安定しているといえますが、商品のすべての価格が常に同じ割合でわずかに変化しているわけではありません。
食品、衣料、住宅、交通と通信、医療と健康、教育と娯楽、その他の7つのカテゴリーに分類される合計386の商品とサービスについての統計(行政院主計總処)によりますと、過去20年間の平均価格は僅か20%しか上昇していない。カテゴリー別にみると食品は約50%増加し、医療と健康の価格は41%増加し、その他のカテゴリーは36%増加した。しかし、
住宅、教育と娯楽、交通・通信、衣料の20年来の増加は5.7%、6.0%、9.0%、11.1%であるとのことでした。

4. おわりに

台南での物価調査でしたが、確かに食品は値上がりしていると感じます。朝食、昼食は大体自炊ですが、夕食はほとんど外食、即ち飲屋での晩酌となりますので、年々少しずつですが値上がりしているように感じます。幸いなことにビールが値上がりしていません。あるお店は10年前と同じ値段、大瓶1本50元のままです。もちろん60元、70元、80元のお店もあります。台北ではだいたい100元以上です。

タクシー代も、洗濯代も、新聞代も値上がりしていません。「書剣集」言うように、値上がりしている物もありますが、そうでないものもたくさんあります。私の感じ方としては、「微増」です。私は「高貴好齢者」、正しくは「後期高齢者」、年金生活者ですが、年金は増額しませんので、「微増」は問題です。しかし、今のところ耐えられないレベルではありません。この分では、2021年6月の調査も可能かな・・・・・。
(文責在傳田晴久)


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