【中国に媚びる結末】ラビア・カーディル氏の台湾入国拒否騒動

【中国に媚びる結末】ラビア・カーディル氏の台湾入国拒否騒動
【中国に媚びる結末】ラビア・カーディル氏の台湾入国拒否騒動

        永山英樹

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日本も中国に媚びるとこうなる!−ラビア・カーディル氏の台湾入国拒否騒動

これは中国傾斜の道を選んだ台湾の国民党政権の話だが、日本の媚中政治家と比
較しながら読んでほしい。おそらく両者が同じ心理によって同じ行動に出ている
ことに気付くはずだ。

■台湾で人気のラビア・カーディル氏に来訪招請 

台湾では現在、世界ウイグル会議のラビア・カーディル議長のドキュメンタリー
映画「愛の10の条件」が大人気だが、言うまでもなくラビア氏は、中国にとっ
ては今やダライ・ラマ法王以上の脅威。この作品など、長年にわたるウイグル人
への弾圧政策を暴露し、ウイグル人への世界の同情を掻き立てかねないウイグル
独立運動の恐るべき宣伝映画となる。

だから七月にメルボルン国際映画祭に出品された際は、中国の監督たちに参加ボ
イコットをさせるなどで圧力をかけたが、これが十月に台湾・高雄で開かれる高
雄映画祭で上映されることになったから大変だ。

すでに中国は幾千もの自国民に高雄観光をキャンセルさせ、高雄の観光業界に大
打撃を与えるとの嫌がらせ手段に出ている。中国の怒りだけを恐れる国民党政権
は狼狽し、その結果、作品は映画祭から排除され、九月下旬に前倒し上映となっ
た。だが国民の間から抗議、要望の声が上がり、結局は映画祭でも予定通り上映
されることが決まった。

このようにラビア氏に脚光が当たる中、台湾独立派グループ「台湾青年逆転本部
」が同氏に台湾での講演を依頼し、承諾を受けた。九月二十三日のことだ。

■中国を恐れ理性と良心を喪失した媚中政権

だがここまでくると、国民党政権は完全に理性も良心も失う。二十五日には江宜
樺・内政部長(内務相)が、早くも入国を認めない方針を明らかにした。いまだ
ラビア氏からビザ申請を受けていないに関わらずにだ。

ラビア氏は二〇〇五年に米国へ亡命した後、すでに二十八カ国を訪問しているが
、入国拒否を表明されたのはこれが初めて。

いったい民主主義国家であるはずの台湾政府が拒否する理由は何なのか。

それは「国家安全と公共秩序に危害を与える恐れあり」だ。そしてその理由は中
国の宣伝そのものである。

つまり「ラビア氏の世界ウイグル会議は東トルキスタンイスラム運動と言うテロ
組織と密接な関係がある」。そして「ドルクン・エイサ世界ウイグル会議事務局
長は国際刑事警察機構(ICPO)が指名手配する国際テロリスト」だと言うも
のだった。

この方針には行政院(内閣)も総統府も同意したと言う。国民党機関紙、中央日
報(電子版)は二十六日、「台湾独立勢力がラビアの訪台を招請し、中国の核心
利益との衝突をもたらそうとしていることが理解できない。台湾にとっていかな
る利点があるのか。国民党政権が同意しなかったことは正しい」と論評している

■民主・人権を忘れて自国民をも欺く媚中政治家の心理

しかしラビア氏とテロ組織との繋がりを示す証拠は実はない。むしろ米政府が同
氏のワシントンでの居住を認めていることが無関係の証拠である。

またドルクン・エイサ氏についても、たしかに中国の姜瑜外交部報道官は二十二
日に記者会見で、「ドルクン・エイサは複数の刑事犯罪とテロ犯罪に関わってお
り、中国とICPOが指名手配する容疑者だ」と言っているが、ICPOが指名
手配しているとの事実はない。そもそも同氏もドイツで「公民」として居住を認
められているのである。

江宜樺氏は政治学者の出身で、かつては著書で「中共は長期間、新疆とチベット
の分離運動を鎮圧してきた。一つの民族がもはや政治共同体に留まることを望ま
ないのなら、それは尊重されるべきだ」と主張してきたほどの人物だ。しかし一
度媚中内閣の一員となるや、民主、人権の理念も放棄して、独裁国家中国の虚偽
の宣伝を受け入れ、ラビア氏を誹謗し、自国民をも欺いてしまうのである。

こうした現象は自民党、民主党に関わらず、日本の政界において常に見られてき
たものではないだろうか。

中国に対し、「歴史問題」で敢えてものを言わず、「反省と謝罪」を行うことで
、彼の国の歴史改竄宣伝に加担して国民を欺くと言う事例は枚挙に暇がない。

台湾、チベット、ウイグル問題でも、ほとんどの議員が口を噤んできた。最近で
は岡田克也外相が就任前、靖国神社への不参拝とともに、チベット、ウイグル問
題を「中国内政」問題と断じ、それへの不干渉まで表明している。

もしや今後ラビア氏が訪日を希望する際、岡田外相は入国を拒否するだろうか。

■中国へのさらなる妥協は中国にさらなる要求を呼ぶ

テロリストとの関係をでっち上げられたラビア氏はただちに国民党政権に謝罪を
要求したものの、呉敦義行政院長(首相)は二十六日、「国家安全に影響を与え
る人物は歓迎できない。謝罪は必要ない」と撥ね付けた。

ラビア氏がテロ組織との関係を示す証拠がないことは認めざるを得なくても、な
おも「(ダライ・ラマ法王のような)宗教指導者などではなく、訪台は政治活動
に違いない」と言い切った。そしてその証拠として挙げたのが「韓国も彼女の入
国を拒否した」。

しかしこれもまた事実ではない。どうもドルクン・エイサ氏が最近、ソウルで開
催される「アジア民主化世界フォーラム」に出席しようとしたところ、中国に配
慮した韓国政府に二日間拘留され、国外退去を余儀なくされたことと混同したよ
うだ。

事実確認の暇もなく、何が何でも入国拒否の姿勢を中国側に見せたいと言う国民
党政権の狼狽振りがうかがえる。

その呉敦義氏はさらに、こうも言っている。「ラビア問題に対しては、各国が直
面する問題は様々だ。我が国では憲法が新疆独立を許していない」と。

日本人がこれを聞けば驚くだろう。台湾人も多くはこのことを忘れていたはずだ
。実は台湾の中華民国憲法では、それが規定する領土はとても広大なものと解釈
されているのだ。

それはすなわち中華人民共和国とモンゴル国の領土を合わせたエリア。もちろん
そこには新疆もチベットも含まれている。

台湾独立運動だけでなく、多くの台湾国民もまた、このような馬鹿げた憲法をた
だちに捨て去り、領土を台湾だけに限定する新憲法を制定しようと願ってきたが
、それができない最大の原因は「中国が台湾独立の動きだとして武力行使の恐れ
があるから」。

中国はこの「一つの中国憲法」がなくなり、台湾との紐帯(一つの中国の原則)
が消滅することを恐れているのだ。

国民党政権は、八月のダライ・ラマ法王の訪台の時点では、まだ「憲法はチベッ
ト独立を許していない」などと非現実的なことは言わなかったが、ここに至って
ついに憲法を持ち出し、「中国人」の立場から中国のウイグル人支配体制を肯定
し、それからの独立を批判してしまったのだ。

これを受け、さっそく香港の中国評論新聞網は二十八日の社説でこの発言を取り
上げ、こう論じた。

「馬英九は一中憲法を以ってラビアの訪台を拒絶し、台湾が民族分裂活動に反対
し、大陸と同一戦線に立っていることを明らかにした。これはまた両岸関係のさ
らなる前進の指標となる。今後はさらに高度な相互信頼を基礎に、ダライ訪台事
件がもたらした衝撃を二度ともたらさないことが可能となろう」

媚中姿勢をさらに一歩鮮明にしたことで、中国側からの要求もまた一歩高まって
しまった格好だ。

■媚中政治勢力の養成は中国の「核心利益」を守らせるため

このように国民党政権によって展開される強烈な媚中劇だが、その心理は「中国
の内政」不干渉を誓約した岡田勝也氏のような多くの日本の政治家のそれと、一
体どれほど違うのだろうか。

国民党政権の中枢は在台中国人であり、そのためか中国傾斜は日本の政治家より
も急速に見えるが、その一方で日本人の中国傾斜が台湾よりもはるかに早い時期
から始まっていることも忘れてはならない。

ところで「台湾独立勢力がラビアの訪台を招請し、中国の核心利益との衝突をも
たらそうとしている」との中央日報の指摘だが、その中国の「核心利益」とはな
にか。

それは新疆、チベットを支配し、これから台湾をも併呑しようとする「暴力」の
ことだ。それこそが中共の政権維持の基盤なのである。その暴力支配に反対する
ことは、もちろん「核心利益」と衝突すると言うこととなり、中国側の猛反撥を
呼ぶのである。

中国が軍備拡張を急ピッチで進める中、その暴力=膨張政策はやがて日本人の前
でも目に見える形で現出してくることだろう。そしてその際、今の国民党政権の
如く、その擁護のために動き出すのが日本国内の媚中政治勢力なのだろう。そも
そも中国は、そのようなときを想定して、これら媚中勢力を要請してきたのだ。

■敵と味方が明らかにー勇気が問われる日本人と台湾人

呉敦義氏の新疆独立反対発言を受けて台湾国内では、戒厳令当時の如く台湾独立
運動も弾圧されていくのではないかと懸念する声も起こり始めた。当時学生だっ
た馬英九総統が「台独運動はテロだ」と批判していたことも取り沙汰されている

しかしこのようにして、台湾独立勢力とウイグル独立勢力に接近の契機がもたら
されたことは何よりだった。

また日本人にとってもいいことがあった。それは誰が味方で誰が敵であるかが、
ここではっきりと示されたことだ。

言うまでもなく味方は、中国人の膨張の脅威に対抗するチベット・ウイグル・南
モンゴル・台湾の独立勢力だ。中国の「核心利益」を脅かす人々たちである。こ
れらの「独立勢力」には独立運動勢力だけでなく、中国の支配を望まない各民族
の一般庶民までが包含される。

そして敵は中国だ。そしてその外臣と言うべき日本と台湾の媚中政治勢力である

それにしても、ラビア・カーディル氏の存在は、日本にとっても台湾にとっても
きわめて大きい。子息が投獄されてもウイグル民族のために中国と闘い続けるこ
の女性は、異民族である我々にも、これから何をなすべきかを教えてくれるのだ

それに呼応できるかどうか。日本人と台湾人の勇気と良識が問われている。

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