許世楷・駐日代表が外国特派員協会で台湾の国連加盟を訴える

許世楷・駐日代表が外国特派員協会で台湾の国連加盟を訴える
【9月5日 台湾週報】http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/07/070904a.htm

 許世楷・台北駐日経済文化代表処代表は2007年9月3日、東京・有楽町の日本外国特
派員協会で記者会見を開き、「台湾名義による国連加盟申請」について説明した。

 許代表は、今年の台湾政府が従来の「中華民国」の国連復帰申請ではなく、はじめて
「台湾」として国連に新規加盟した理由について、新規加盟の場合は国家元首から国連
事務総長に直接申請書を送り、安全保障理事会(安保理)で審議され、国連総会で決議
されるという手続きの違いを強調した。

 しかし、パン・ギムン(潘基文)国連事務総長が国連第2758号決議を根拠に「台
湾は中国の一部である」として申請を受理しなかったため、これについて許代表は「事
務総長に審査の権限はない」と批判した。

 そして許代表は、台湾政府は再申請したものの同様に事務総長によって拒否されたた
め、台湾の友好国が国連総会に対し、事務総長が安保理の議事規則に従って台湾の国連
加盟申請を処理するよう求める提案を提出し、9月18日より開かれる国連総会の総務
委員会で議論されることになったことを説明した。

 日本の台湾国連加盟に対する反応について、7月24日に日本外務省報道官が「日中
共同声明」を根拠に「台湾を国家として扱わない」として台湾の国連加盟に反対を表明
したことに対し、許代表が「日本が『台湾は中華人民共和国の一部である』とは『承認』
していないことを今年春に当時の麻生太郎外相が民主党議員の質問に答える形で再確認
している」と指摘し、交渉した結果、「日本は台湾と国交がないため、台湾を国として
は扱わない」との見解に変化したことを明らかにした。

 国連加盟申請時になぜ「台湾」名義を使うのかについて、許代表は、!)77%の高い
世論の支持がある。!)過去10数年にわたる「中華民国」の国連復帰要求はこれまで認
められたことがなく、「中華民国」の名を使うことで「『2つの中国』の陰謀だ」と中
国から非難される。!)台湾が「台湾」だと言うと「台湾独立だ」として、いずれにせよ
反対される。!)台湾にとって有利なものを選ぶにあたり、「中華民国」では中国と混同
されやすいが、「台湾」だとはっきり中国と区別がつく。!)オリンピック等で「中華台
北(Chinese Taipei)」名義で参加していても、新聞やテレビ等では「台湾」と呼ばれ
ていることから、「台湾」のほうが普遍性がある、として「台湾」の名義を決定した経
緯を説明した。

 許代表は「台湾は黙って消え去るわけにはいかない。生存していかなくてはならない」
と強調し、国連という重要な舞台において自己主張するという、申請の意義を訴えた。

 許代表は、日本が中国の主張をどこまで「理解し、尊重する」かは、「現状を維持す
るために台湾が独立を保った状態であるほうがよいのか、現状を変更して中国に併合さ
せたほうがよいのか」という日本の国家安全保障上の観点から考えるべきだと指摘し、
もしも前者であるなら「台湾を国家でないと言うべきではない」と強調した。

 さらに許代表は「台湾は1990年代に自由化、民主化を果たし、日本と同じ社会的
価値観を共有する民主国家となった。他方、中国はいまだに国会さえも(選挙で)選出
されないような独裁国家だ」と指摘し、「自由民主主義に反して台湾を中国に押しやっ
て併合させてしまうほうがいいのか。そうでないなら、台湾を国家でないと言うべきで
はない」と再度強調した。

 また許代表は、2004年に毎日新聞の携帯電話から参加する形式の世論調査で、8
割以上が「台湾の国連への加盟要求は、認められるべきだ」と答えたことを挙げ、「民
主国家の日本は、民意を尊重すべきではないか」との考えを述べた。

 許代表は「台湾が国家ではないとして、国際社会から締め出されるのは、国際的なイ
ジメである。イジメをしているのは中国である。日本はイジメに加担するのか、黙って
いるのか、反対するのか、これは日本の社会自体にも影響を与える」とし、中国による
台湾へのイジメに加担しないよう訴え、台湾の立場に理解を求めた。

 このほか許代表は、台日関係は2005年より新しい段階に入ったとして、日米安全
保障協議委員会(2プラス2)の「共通戦略目標」の中に台湾海峡の平和維持が盛り込
まれたことや、日本が台湾からの観光客に対してノービザ措置を実施したことを挙げ、
昨年の台日両国の往来は250万人に上り、「点と点」の交流から「面と面」へと広が
っているとして、台日関係はきわめて良好であるとの認識を示し、「日本は台湾とすぐ
に国交を結ばなくてもよい。だが、いずれは台湾が一つの国であるということを選ぶべ
きである。そして国交以上の親密な関係になることを願っている」との考えを述べた。

 また、台湾海峡の「現状維持」について、許代表は「現に台湾は事実上独立している。
いかなる他国に統治されているわけではない。出入国、法治、税等すべて事実上一つの
国家である」と強調し、中国の軍事力拡大によって「現状維持が崩されようとしている」
と訴え、「もっと独立を明確にさせたほうが(中国に)対抗できるということであり、
現状の変更ではない」と強調した。

 許代表は「もしも国連内における中華民国政府が中華人民共和国政府に取って代わら
れた場合、事実上の情勢を無視することになり、しかも独自の活力ある制度で有効的に
一つの島嶼領土を管理している加盟国を追放するに等しくなる」と、1971年の第2
758号決議に関する国連総会で、当時中華民国と中華人民共和国の二重承認を求めて
いた日本の発言を引用し、「これが日本政府の本音なのではないか」と述べた(関連記
事はこちら)。また、「台湾」の名義については、必ずしも「中華民国」の国名変更を
意味するのではなく、オリンピックや世界貿易機関(WTO)では「中華民国」以外の
「中華台北」や「台澎金馬関税領域」という名義で参加していることから、「台湾」は
「中国」と混同されないために台湾自身が選んだ選択の一つであることを説明した。


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