産経新聞が日本李登輝友の会のNHKへの抗議声明について報道

産経新聞が日本李登輝友の会のNHKへの抗議声明について報道
昨日の本誌でお伝えしたように、4月5日放送の「NHKスペシャル シリーズ JAPA
Nデビュー 第一回 アジアの“一等国”」の内容が偏向しているとのことで、本会の小田
村四郎会長は10日、石井公一郎、岡崎久彦、加瀬英明、中西輝政、田久保忠衛の5人の全
副会長との連名で、福地茂雄・日本放送協会会長宛に「抗議声明」を手交した。

 早速、本日付の産経新聞が報道しているので、改めて「抗議声明」全文とともにご紹介
したい。

 NHK広報局は「歴史を振り返り、未来へのヒントにしたいという番組の趣旨を説明し、
理解していただきたいと考えています」と話しているそうだが、メディアが自分たちの意
向に沿った発言ばかりを「つまみ食い」的に紹介してミスリードしていては、けっして
「歴史を振り返」ることにはならない。ましてや、それでは「未来へのヒント」どころか、
禍根を残すことになるのは自明の理である。だから、私どもは今のうちにその偏向を糺す
べく「抗議声明」を出したのである。                   (編集部)


NHKの番組「内容偏向」
【4月11日 産経新聞「社会」22面】

 NHK総合テレビが5日に放送した「NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュ
ー 第1回『アジアの!)一等国!)』」の内容が偏向していたとして、日本李登輝友の会
(小田村四郎会長)は10日、福地茂雄NHK会長あてに抗議声明を出した。番組では、日
清戦争後の日本による台湾統治について、一等国を目指して統治の成功を海外に誇示した
ものの、日台間の格差と同化という矛盾を抱え、やがて日本文化を強制した─などとした。

 この放送に対し、声明は「日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を
制作することは、公共放送として許されるべきではない」とした。NHK広報局は「歴史
を振り返り、未来へのヒントにしたいという番組の趣旨を説明し、理解していただきたい
と考えています」としている。


「NHKスペシャル シリーズ JAPANデビュー
第一回 アジアの!)一等国!)」に対する抗議声明

 貴日本放送協会(以下、NHK)は、去る四月五日午後九時から「NHKスペシャル 
シリーズ JAPANデビュー 第一回 アジアの!)一等国!)」という番組を放送した。

 私どもは台湾を「日本の生命線」と位置づけ、日本と台湾の交流のシンボルである李登
輝元総統の名を冠し、平成十四年に台湾との文化交流を目的に設立した団体であり、台湾
の日本統治時代にも深い関心を抱いてこれまで活動してきている。そこで今回の放送は多
大の関心を持って観た。

 だが、期待はものの見事に打ち砕かれた。私どもが知る台湾の日本語世代の人々の常日
頃の発言と大きくかけ離れており、反日的と思われる発言だけを取り上げた印象は拭えず、
日本の台湾統治時代を批判するため、台湾人の証言を都合よく操作し、「反日台湾」を印
象付けるためだったのかとしか思えない内容であった。光と影の影のみを強調した印象は
否めない。また、日台離間を企図しているのかとさえ思われる内容でもあった。

 番組を観た多くの方からも「実にひどい番組」「偏見に充ちた内容」という感想が寄せ
られている。台湾からも「大変不快だった」との声が寄せられ、若い世代の間では「僕の
おじいちゃんは日本大好きなのに、あの番組は変だよ」「NHKはどうしてこんないい加
減な番組を日本人に見せるのだろう」という疑問の声が噴出しているという。

 番組内容には批判すべき点が多々あるが、聞き慣れない「日台戦争」という呼称が出て
くるし、後藤新平は出てきても、それは台湾人三千人を処刑した匪徒刑罰令の実行者とし
て出てくる。また、台湾特産の樟脳産業を立て直すために基隆港を大型化し縦貫鉄道を敷
いたと説明する。

 しかし、八田與一や後藤新平の事績を高く評価する李登輝氏の総統時代、一九九七年に
台湾で刊行された中学校の歴史教科書の副読本『認識台湾』では、第七章に「日本植民統
治時期の政治と経済」、第八章に「「日本植民統治時期の教育、学術と社会」を設け、例
えば米やサトウキビの生産については「米の増産と糖業王国の確立」との見出しの下、生
産量のグラフを掲載していかに生産量が上がったかを示していた。縦貫鉄道については
「各地を結ぶ交通運輸を改善した」と記していた。

 確かに台湾統治では同化政策を進めた。差別もあった。この差別について、特に台湾の
日本語世代は日本人の前ではあまり語りたがらない一面があることを私どももよく知って
いる。だが、日本統治を評価していることも事実なのである。それは、八田與一を高く評
価していることに如実に現れている。故に、台湾をよく知る人々には、著しくバランスに
欠けた内容と映じ、統治時代の歴史に真正面から向き合っていないという印象を強く残し
たのである。

 従って、日本が一方的に台湾人を弾圧したとするような史観で番組を制作することは、
公共放送として許されるべきではない。

 ついては、ここに今回の放送内容に厳重抗議する。それとともに、この番組の脚本を作
成する上で参考にした書籍など全資料の開示を要求する。

 平成二十一年四月九日

                            日本李登輝友の会
                               会 長 小田村四郎
                               副会長 石井公一郎
                                   岡崎 久彦
                                   加瀬 英明
                                   田久保忠衛
                                   中西 輝政

日本放送協会
 会長 福地茂雄殿


■NHKに抗議を!
・NHK視聴者コールセンター
 TEL:0570-066066
・NHKスペシャル「感想・問い合わせ」
 https://www.nhk.or.jp/special/contact/index.html
・放送倫理・番組向上機構(通称BPO)ご意見送信フォーム
 https://www.bpo.gr.jp/audience/send/form.html
・総務省・ご意見ご提案の受付
 https://www.soumu.go.jp/common/opinions.html

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