日台の命運を握る尖閣問題  川村 純彦(本会常務理事)

日台の命運を握る尖閣問題  川村 純彦(本会常務理事)
機関誌『日台共栄』8月号から、防衛問題の専門家で、本会の「政策提言」を取りまとめ
ている「日米台の安全保障等に関する研究会」座長をつとめる川村純彦(かわむら・すみ
ひこ)常務理事による巻頭言「日台の命運を握る尖閣問題」を紹介したい。川村常務理事
には、7月の台湾セミナーで「なぜ日本は『日台関係基本法』を制定しなければならないの
か」と題して講演していただいている。


日台の命運を握る尖閣問題

                            川村 純彦(本会常務理事)

 中国は尖閣諸島に対し、監視船等による領海侵犯等を繰り返し、「核心的利益」である
との発言まで行うようになった。中国の目的について、マスコミの論調は資源獲得を第一
とするものが殆どであるが、中国には資源の獲得よりも重要な目的があることを指摘した
い。中国の最大の目的は海洋国家として米国と肩を並べる軍事超大国となって、アジア・
太平洋地域の覇権を獲得することにある。

 そのためには、台湾有事の際に来援する米空母部隊をできるだけ遠方で阻止できる能力
に加えて、米本土を核攻撃できるミサイル搭載の戦略原子力潜水艦(戦略原潜)による確
実な核報復力の獲得が不可欠である。

 来援する米空母部隊を阻止するには太平洋に進出して迎え撃つことになるが、中国軍の
前に障壁となるのが九州南部から沖縄諸島、先島・尖閣諸島を通って台湾に至る列島線で
ある。核報復力については、中国は陸上発射型核ミサイルのほかに戦略原潜3隻を保有する
ものの、射程が米本土までは届かないため、確実な報復力を持つ核戦力として未完成で、
米国に比べて核抑止力は劣っている。

 現在、米国本土まで届く戦略原潜搭載用のミサイルの開発とそれらを展開するための安
全な海域確保が中国にとっての課題である。戦略原潜の展開に適した水深の海域が点在す
る上に、防御するに適した地形の南シナ海に注目した中国は、ここを「核心的利益」と位
置付けて戦略原潜の聖域とすべく懸命の努力を続けている。

 中国にとって南シナ海を聖域化する上で最大の障害は、北方から南シナ海を牽制する場
所に位置する台湾であり、中国にとっては台湾の統一は、大国としての威信の面だけでな
く、軍事的にも不可欠である。しかし、中国が台湾を武力統一する場合、来援する米軍の
牽制には南西諸島列島線を突破して太平洋へ出る必要があるが、中国にとってその足掛か
りとなる場所は尖閣諸島しかない。尖閣諸島を占拠して周辺海域をコントロールできれ
ば、台湾の北東海域を支配できるので太平洋への進出も容易になる。即ち、中国による尖
閣占拠は、台湾の武力統一、そして南シナ海の聖域化にとって不可欠である。もし中国が
信頼できる対米核抑止力を獲得すれば、米国の核の傘の信頼性が失われ、中国にとって通
常兵力による恫喝や介入が容易になるため、アジア・太平洋地域での覇権獲得に向かって
拍車がかかることになろう。

 このように尖閣の帰趨は、我が国と台湾の命運を握る安全保障上最大の問題であり、そ
の意味で日台両国は将に運命共同体と言える。今後は、安全保障問題を含めた日台間のよ
り緊密な協力が求められる。


川村純彦(かわむら・すみひこ) 昭和11(1936)年、鹿児島市生まれ。防大卒業(4期)
後、海上自衛隊入隊。対潜哨戒機パイロット、在米大使館防衛駐在官、第5(那覇)及び第
4(厚木)航空群司令、統幕学校副校長等を経て平成3年、海将補で退官。主な著書に『尖
閣を獲りに来る中国海軍の実力』など。共著に『「核武装」が日本を救う』『国防論』な
ど。現在、川村研究所代表、岡崎研究所副理事長、本会常務理事。

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