台湾海峡は日本防衛の最前線  長島 昭久(衆議院議員)

台湾海峡は日本防衛の最前線  長島 昭久(衆議院議員)

【長島昭久オフィシャルブログ「翔ぶが如く」:2021年8月2日】https://ameblo.jp/nagashima21/entry-12689910018.html

 去る7月29日、衆議院議員会館の国際会議場において、国会最大の超党派議員連盟である「日華議員懇談会」主催の日本・台湾・アメリカ議会議員戦略対話が開催されました。議連の副会長を務める私もフル出席しました。ゲスト・スピーカーとして安倍晋三前総理を迎え、台湾から游錫?立法院長(国会議長)はじめ超党派議員、アメリカ連邦議会からは駐日大使から転身したウィリアム・ハガティ上院議員はじめ上下両院議員有志がオンラインで参加し、約2時間活発な意見交換が行われました。

・7月29日ツイッター「長島昭久@東京18区(武蔵野、府中、小金井)」

 米国からハガティ上院議員(前駐日大使)、台湾から游錫?立法院長ら日台米の超党派議員がリアルとオンラインを繋いで一堂に会する意義深い国際会議となりました。 とりわけ、安倍前総理のゲスト・スピーチは圧巻でした。台湾海峡をめぐる地政戦略・経済安保の核心をノー原稿で簡潔に語られました。

 今年に入り、3月の日米外務防衛閣僚会議(通称2+2)を皮切りに4月の日米首脳会談、6月のG7サミットなどで繰り返し「台湾海峡の平和と安定」の重要性が共同声明や合意文書に明記されました。一方、3月には、米議会証言で新旧の米インド太平洋軍総司令官が「台湾有事は大多数が考えているより差し迫っている」との見通しを示すなど、台湾海峡をめぐる緊張が日に日に高まっています。そのような中で、日台米の議会人による戦略対話が行われたことは大変意義深いことです。

 戦略対話は、内外で強硬姿勢を誇示する習近平政権の意図や目的、そしてその及ぼす影響などに議論が集中しました。中国が独自の世界観や価値観に基づく新たなインド太平洋の国際秩序を確立しようとしていることは明らかです。アメリカ主導の対中関与政策が描いていた平和的な台頭の期待は見事に裏切られ、今やより専横的でより覇権的となった中国が、ソフト、ハード、スマート・パワーを駆使して域内の自由や民主主義、法の支配を圧迫している構図が鮮明となっています。

 外交、軍事、経済、技術など領域横断的な中国の攻勢を前に、日台米3か国をはじめ自由民主主義陣営がとり得る選択はたった一つ。私たちが謳歌している自由や民主主義への圧迫を座視することなく、その価値観を守り抜く意志と能力を明確に示すことに他なりません。

 そのせめぎ合い最前線が台湾海峡なのです。その台湾海峡の平和と安定へのコミットメントを繰り返し表明してきた日本は、今度は、言葉だけでなくそれを実現するための具体的な行動を内外に示さねばなりません。そのためには、第一に、中国が過信や誤算に基づいて台湾へ軍事侵攻を試みるようなことのないよう確固とした抑止力を示すことです。第二に重要なのは、抑止が崩れ、台湾海峡で不測の事態が勃発した場合の日台米による共同行動を効果的なものにするための様々な準備です。

 しかし、周知のとおり、日台、米台間に正式な国交はありません。とくに、台湾有事を考えた時、日台間に、日米安全保障条約や米国の台湾関係法のような軍事的な協力を可能にする法的枠組みがない現状は、3か国の共同行動において致命的な障害となるでしょう。そのような現状を放置したままで台湾有事が勃発すれば、台湾に在留する邦人約2万人の生命と財産を守るという国家として最低限の責任を果たすことも覚束ないでしょう。

 私たちに必要なのは、今そこにある危機のリアルを直視し、あらゆる可能性に対応し得る周到な準備を積み重ね、足りないモノやコトを炙り出し手遅れになる前に制度や能力を更新することです。焦眉の急です。

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長島昭久(ながしま・あきひさ)

▼自由民主党 衆議院議員6期目 自由民主党東京都第18選挙区支部(武蔵野市・府中市・小金井市)支部長 元防衛副大臣、元総理大臣補佐官(外交・安全保障担当)▼(現職) 衆議院 安全保障委員会委員筆頭理事、憲法審査会委員、子どもの貧困対策推進議員連盟 幹事長、 児童虐待から子どもを守る議員の会 発起人▼(公職) 日本スポーツ協会理事、日本スケート連盟会長、東京都スケート連盟会長、東京都ディスクゴルフ協会名誉会長、 立川市陸上競技協会名誉会長▼1962年(昭和37年)生まれ。寅年。慶應義塾大学大学院修了、米国ジョンズ・ホプキンス大学で修士号取得。 家族は、妻と娘2人。

※この記事はメルマガ「日台共栄」のバックナンバーです。

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