台湾の許世楷新駐日代表が着任記者会見

台湾の許世楷新駐日代表が着任記者会見
私が為すべき3つの仕事

 一昨日の5日夜、台湾の許世楷新駐日代表(大使に相当)が着任されました。成
田空港で代表処(台北駐日経済文化代表処)の職員をはじめ、在日台湾同郷会の
陳明裕会長、長谷虎峰氏、本会からは柚原正敬事務局長、片木裕一事務局次長、
薛格芳青年部副部長、台湾研究フォーラムからは古市利雄事務局長ら約60人が出
迎える中、許世楷代表と児童文学家でもある盧千恵夫人が到着。
 花束が贈呈された後、第一声は日本語で「飛行機の中では武者震いを覚えたが
、成田に降り立って皆さんのお顔を見たら安心した」旨を話されました。
 昨日は午後2時30分から1時間にわたり、代表処の代表官邸にて着任記者会見
が開かれました。主な日本や台湾のメディアはほとんど来ており、テレビもN
HK、フジテレビ、テレビ東京、中天、東風など、60人ほどが取材していました。
 ここに、質問を割愛し、許世楷代表のご挨拶を紹介します。
 尚、許世楷代表は成田空港に着かれた際、その足で殺害された蕭任喬さんのご
遺族が宿泊する都内のホテルに直行されたそうです。       (編集部)


 本来、私は新憲法制定に関してこれを推進していくつもりであったが、5月中旬
、陳水扁総統から駐日代表を命じられました。そこで、拝命するにあたって以下
のことを申し入れ、陳総統にご同意いただいたので、これについてお話しします。

1、憲法制定の3つの動因
 これを推進することは、台湾にいようと日本にいようと変わらない。単に場所
が変わっただけである。推進の動因は以下の3点である。

?民意の盛り上り
 これが絶対必要である。総統選挙のように500%では困難で、60%〜70%にな
 らないと理想的な憲法造りはできない。
?関係国の動向を味方に
 台湾は国際的に不安定である。先般の国民投票にしても、米・日の懸念発表で
 盛り上りを欠いてしまい、成立しなかった。自分が駐日代表になるからには、
 新憲法について日本にも受け入れてもらうべく説明し、反対があれば説得し、
 理解を得られるよう努力する。それが私の重要な仕事だ。
?陳総統の決心
 しかるべき時期が来たら、陳総統には決心を固めていただく。
2、台湾の存在を確立する
 いわゆる「小国」であっても、たとえ「国家」が崩壊しても、「国」は残る、
イラクのように。だが、台湾の場合は「国」そのものがなくなってしまう可能性
がある。だから「国家」の安全が大切で、台湾の外交の基本であると考える。そ
のポイントは以下の3点である。
?日米安保条約
 「日米」の条約ではあるが、台湾も「防衛範囲」に含まれている。
?米における台湾関係法など
 1996年の総統選挙で中国がミサイル演習を実施したが、米国は空母を台湾海峡
 に派遣、収拾している。台湾は最近も米国から武器を購入しており、中・台の軍
 事バランスをとるべく交渉している。
?隠れた「防御の鎖」
 日米安保条約は「日・米・台」の隠れた防御の鎖になっている。この意識を低
 下させることなく、さらに発展させてゆくことが国家安定重要要素であり、私
 の仕事だ。
3、「台湾」国は事実上存在する
 日本は形式上「ひとつの中国」政策をとっていて、「中華民国」は存在しない
。しかし、日本人や米国人が台湾に来るためにはビザがいるし、そこに住む住人
からは税金を徴収して運用している。事実上「台湾」国は存在する。だから、事
実上の外交も存在するのであり、日本には代表処が、台湾には交流協会がある。
 だからといって、政治や軍事に関しては、必要以上に中国と張り合うつもりは
ない。私は日本とは「学術・文化交流」を深め、これを大きな絆にしたいと考
える。政治や軍事に比べると弱々しいが、深くつながれば、ガリバーと小人のよ
うに、ガリバーが動こうと思っても動けなくなるようにしたい。日本も台湾が独
立した国家であることを認めざるをえなくなる状況を作りたい。


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