台湾で利水に尽くした日本人技師 八田氏をアニメ化

台湾で利水に尽くした日本人技師 八田氏をアニメ化
【5月8日 産経新聞】

 【烏山頭(台南県)=長谷川周人】日本統治下の台湾で、農業近代化と水利事業に尽
くした日本人技師、八田與一氏の生涯がアニメ映画化されることが決まった。65回目の
命日にあたる8日、八田氏が築いた台湾中部の烏山頭ダムで行われた慰霊祭に参列した
虫プロダクションの伊藤叡社長が明らかにした。

 伊藤社長によると、タイトルは「パーテン ライ(八田がやってきた)!」で、制作
費は約1億5000万円。監督は「宇宙戦艦ヤマト」などを手がけた石黒昇氏が担当し、す
でに脚本作りに入っている。ストーリーは「貧しい農家に生まれた台湾人少年を主人公
とし、彼が助手としてみた八田の生きざまを描いたもの」という。

 劇場公開は来年夏を目指し、北京語版も作成して台湾でも上映する。伊藤社長は「台
湾を愛し、台湾に愛された八田氏をアニメ化で現代に伝え、彼の滅私奉公の精神を社会
の底辺に広げたい」と意気込みを語った。

 金沢出身の八田氏は1910年に台湾に渡り、干魃(かんばつ)に悩まされていた嘉南平
原の灌漑(かんがい)を決意。10年をかけて烏山頭ダムを完成させ、不毛の大地を台湾
最大の穀倉地帯に変えた。

 この功績が地元の尊敬を集め、命日には毎年、地元の人々による慰霊祭が行われてい
る。

 慰霊祭では、顔純左副県長(副知事)が「時代が変わっても八田技師を懐かしむ県民
の思いはかわらない」とあいさつ。日本からも約40人が参列し、八田氏の長男、晃夫氏
(故人)の綾子夫人と孫にあたる八田修一夫妻らが、地元が建立した八田氏の銅像に手
を合わせた。

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