中華民国体制 [西日本新聞 WORD BOX]

中華民国体制 [西日本新聞 WORD BOX]
【2月19日 西日本新聞Web版 WORD BOX】
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中華民国体制

 中国共産党との内戦に敗れた蒋介石・国民党政権は1949年に台湾に移った後も、「中華
民国が中国の正統政権」とし、中国本土やモンゴルも領土と主張していた。

 71年に中華民国が国連から追放され、代わって中華人民共和国が加盟。中国は「1つの
中国」を掲げ「台湾は自国の領土」と主張している。ただ台湾を実効支配したことはない。

 陳水扁政権は「台湾は中国の一部ではない」として、民主化後も「国号」や政治機構な
どが残る「中華民国体制」から脱却し「台湾自立」を図ろうとしているが、野党や中国の
反発と、「国号や領土の現状変更を望まない」とする米国の意向で実現に至っていない。

「中華」捨て「台湾」に 政権、与党 総統選控え内外に波紋 郵便、石油、空港…「正名政策」が加速

 残り任期1年余となった台湾の陳水扁政権が、団体や公営(国営に相当)企業の名前か
ら「中国」「中華」を外し「台湾」に置き換える「正名(名前を正す)」政策の動きを加
速させている。今年末の立法委員(国会議員)選挙、2008年の総統選挙を控え、「台湾人
意識」を盛り上げて与党・民主進歩党(民進党)と支持者の結束を促す狙いだ。こうした「脱中国化」政策に対し、中国寄りの最大野党・中国国民党や中国が反発、米国も「不支
持」を表明するなど内外の思惑がぶつかり合っている。
(台北・遠矢浩司)

 今月12日、「中華郵政」から改名した公営企業「台湾郵政」の看板掛け替え式典で、陳
総統は「改名は小さな一歩。台湾の名称での国連加盟や国際社会参加が必要だ」と述べ、
今後も正名政策を推進する姿勢を強調した。同じ公営企業の「中国造船」「中国石油」も
同時に「台湾国際造船」「台湾中油」と改名。今後は中華航空などが対象に取りざたされ
ている。

 正名は、国民党独裁政権時代に築かれた「中華民国体制」からの脱却を目指すものだ。
民進党も故蒋介石総統(国民党)の権威否定運動に乗り出し、中正紀念堂(台北市)など
蒋介石を指す「中正」とつく道路や公園の改名、肖像入り紙幣の改定を当局に求めていく
方針。陳政権はすでに昨年9月、「中正国際空港」を「台湾桃園国際空港」に改名している。

 一連の動きに対し、中国国務院台湾事務弁公室は14日、「台湾独立の雰囲気をつくろう
とするものだ」と非難。米国務省も9日「台湾の現状を一方的に変更したり、独立に向か
う措置は支持しない」と警告した。また、中国と「1つの中国」の理念を共有する国民党
の馬英九主席(当時)は12日、「中華民国の国名を削除するのには反対だ。08年に政権を
奪還すれば公営企業に中華の名前を復活する」と、総統選をにらんで対決姿勢をあらわに
した。

 民進党は「台湾は主権独立国家。正名は内政問題」として「台湾人の51%が『台湾』の
国名を希望している」との世論調査結果を14日に発表するなど反論。同党は3月から、国
民党は4月から08年総統選の党候補選出手続きを始めることもあり、政権攻防を背景に論
戦はヒートアップしている。


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