【書評】李登輝『最高指導者の条件』 [本会会員 佐藤 和代]

【書評】李登輝『最高指導者の条件』 [本会会員 佐藤 和代]
1988年より12年間、台湾総統として活躍、今尚その教えを乞う人の止まない李登輝氏
最高指導者の条件を語る。戒厳令下の台湾を民主化へと導き、数々の改革を成し遂げ
た氏の言葉には説得力がある。

 その国や組織の命運を決めるのは最高指導者の素質と能力であり、本書はそれらを指
導者がもつべき哲学、組織を引っ張る力、行動原理の3つに分け、全23章にわたって説
いている。氏も尊敬する後藤新平の治世や自身の総統時代の数々のエピソードも盛り込
み、読者を引き込む。

 最高指導者は、常に大局的な見地に立ち、組織全体の発展と幸福のため様々な困難に
立ち向かう孤独な存在だ。その孤独を支える「信仰」を、氏は絶対条件として挙げる。
そして国のために尽くす公義の精神、伝統がもたらす信念も必要という。

 「組織を引っ張る力」には、強いリーダーシップ・勇気・決断力・現場主義・適切な
人事を挙げる。貴重な情報、優秀な人材を活かし、最前線で決断を下さねばならない指
導者には欠かせない能力といえよう。

 一方、国や組織を構成する人々の意識や能力も高めなければならない。「アイデンテ
ィティの確立」とはそれにあたる。氏は現在の台湾人が「台湾という民主化した土地」
に住む存在であるという意識をもつこと(もたせること)の重要性を訴える。それは主
権意識を失いつつある日本人も警告として受け止めるべきであろう。

 こうした指導者の行動原理は、誠実さ、忍耐力、惻隠の情、未来への提言力等である。

 本書を通し、最高指導者とは、たんに権力者では務まらず、人間的に多方面にわたり
優れた存在であることを求められるのが分かる。そして、私たちが選ぶべき指導者と私
たち自身の素養を見極めることをお勧めしたい。

■著者 李 登輝(前台湾総統)
■書名 最高指導者の条件
■版元 PHP研究所 
 http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69801-4
■体裁 四六判、上製、本文224頁
■発売 平成20年2月18日
■定価 1470円(税込)


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