【地図帳問題】帝国書院と東京書籍に公開質問状

【地図帳問題】帝国書院と東京書籍に公開質問状
7月18日付の本誌で、中学校で使われている地図帳で台湾が中華人民共和国の領
土とされていることを指摘した永山英樹理事による「台湾に関する社会科地図の
誤り」を掲載したところ、いろいろな方から賛同のお便りをいただきました。
 さて、第2弾として、先に『日台共栄』編集部が帝国書院と東京書籍に送った質
問状を掲載いたします。
 中学校の地図帳は帝国書院と東京書籍の2社のみ出版しており、文部科学省教科
書課によれば、全国で使用している中学用地図帳は約120万冊、帝国書院にいたっ
てはその90%以上を占めています。
 この2冊の地図帳では、明らかに日本政府の立場や実態とは違い、台湾は中華人
民共和国の領土として扱われていますので、台湾を中華人民共和国の一部と信じ
てしまう中学生が出てこないとも限りません。むしろ、優秀であればあるほどそ
う信じてしまいます。
 質問状にも書きましたように、私どもは「日本の将来をになう子供たちを思い
、日台関係、日中関係の正常化を願う立場から質問」しています。ご理解のほど
お願いいたします。

 尚、帝国書院と東京書籍の連絡先は下記の通りです。
■帝国書院『新編中学校社会科地図最新版』に関して
・電話 03−3262−0520 編集部
・メール manual@teikokushoin.co.jp
■東京書籍『新しい社会科地図』に関して
・電話03−5390−7372 編集部
・メール? http://www.tokyo-shoseki.co.jp/company/index.html
・メール? waltervogt@tokyo-shoseki.co.jp
                                (編集部)


『新編中学校社会科地図最新版』の記述内容に関する質問状

 私ども日本李登輝友の会は、文化交流を主とした新しい日本と台湾の関係を構
築することを目的として活動している民間団体です。
 このたび、御社発行の『新編中学校社会科地図最新版』の内容に関し、見過ご
し難い誤った記述のあることが判明しました。

【誤り1】
 一四頁、一九頁の地図のなかで、台湾と中華人民共和国の間に国境線が引かれ
ておらず、前者が後者の領土に組み込まれた形になっております。
 これについて御社の地図編集室の方は、六月二十四日の当方からの電話質問に
対し、台湾は「中華人民共和国の領土だが、政権が及ばない地域」だとの説明を
されました。確かに中華人民共和国は台湾が自国領であると主張しています。し
かし、台湾が中華人民共和国の領土となった事実はなく、台湾と中国の現状から
しても、これは明らかに重大な誤りです。
 周知のように、我が国は、昭和二十七年四月発効の「サンフランシスコ講和条
約」において台湾に関する主権を放棄しました。しかし、その後、台湾がどの国
家に帰属するかについては一切取り極められておらず、台湾を自国領とする中華
人民共和国の主張には法的根拠がありません。
 また、昭和四十七年九月の「日中共同宣言」においても、中華人民共和国政府
は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する」
とした一方で、我が日本国政府は「この中華人民共和国政府の立場を十分理解し
、尊重」するとしたものの、台湾を中華人民共和国の領土とは承認しておりませ
ん。
 そもそも我が国は、サンフランシスコ講和条約において台湾に対する領土的処
分権を喪失しているため、台湾を中華人民共和国の領土と承認する権限はなく、
そのため「承認できない立場にある」というのが政府の公式見解になっています。
 さらに、我が国政府の「一つの中国」政策にしても、それは国際法上の一国一
政府の原則に基づき、「中国」の正統政府は中華民国か中華人民共和国のいずれ
か一つしか承認しないという政府承認の問題であり、台湾の帰属先の問題ではあ
りません。このことは、日中共同声明にも明記されている通りです。

【誤り2】
 一五頁から一六頁の「中国の資料図」における七つの中国地図のなかには、い
ずれも台湾が中国の領土として描かれています。
 これについて前記の地図編集室の方は、この「中国」とは「中華人民共和国」
を指し、台湾は中華人民共和国の領土だ、と説明されました。しかし、台湾が中
華人民共和国の領土でない以上、これも重大な誤りです。

 以上、二点の誤りを指摘したうえで質問いたします。

一、『新しい社会科地図』は、日本人の中学生が使用する教科書でありながら、
 現実も政府見解も無視して、あえて中華人民共和国の主張どおり、台湾を中華
 人民共和国の領土と表記するのは、いったいどのような理由からでしょうか。

二、中学校学習指導要領では「地球儀や世界地図を活用し、緯度と経度、大陸と
 海洋の分布、主な国々の名称と位置などを取り上げ、世界の地域構成を大観さ
 せる」ことを求めています。その点で、台湾を中華人民共和国の領土と表記す
 ることは「世界の地域構成を大観」することを妨げることになりますので、明
 らかに学習指導要領に違反しています。来年の供給本ではこれらの誤りを訂正
 する意思はありますか。

 以上、日本の将来をになう子供たちを思い、日台関係、日中関係の正常化を願
う立場から質問いたしました。速やかなるご回答をよろしくお願いします。
 尚、本質問状及びご回答は公開いたしますのでご了承のほどお願いいたします。

平成十七年七月四日

                   日本李登輝友の会『日台共栄』編集部

帝国書院地図編集部御中


『新しい社会科地図』の記述内容に関する質問状

 私ども日本李登輝友の会は、文化交流を主とした新しい日本と台湾の関係を構
築することを目的として活動している民間団体です。
 このたび、御社発行の中学校用『新しい社会科地図』の内容に関し、見過ごし
難い誤った記述のあることが判明しました。

【誤り1】
 一六頁、一八頁、二〇頁の地図のなかで、台湾と中華人民共和国の間に国境線
が引かれておらず、前者が後者の領土に組み込まれた形になっています。しかし
、台湾が中華人民共和国の領土となった事実はなく、これは明らかに重大な誤り
です。
 周知のように、我が国は、昭和二十七年四月発効の「サンフランシスコ講和条
約」において台湾に関する主権を放棄しました。しかし、その後、台湾がどの国
家に帰属するかについては一切取り極められておらず、台湾を自国領とする中華
人民共和国の主張には法的根拠がありません。
 また、昭和四十七年九月の「日中共同宣言」においても、中華人民共和国政府
は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部であることを重ねて表明する」
とした一方で、我が日本国政府は「この中華人民共和国政府の立場を十分理解し
、尊重」するとしたものの、台湾を中華人民共和国の領土とは承認しておりませ
ん。
 そもそも我が国は、サンフランシスコ講和条約において台湾に対する領土的処
分権を喪失しているため、台湾を中華人民共和国の領土と承認する権限はなく、
そのため「承認できない立場にある」というのが政府の公式見解になっています。
 さらに、我が国政府の「一つの中国」政策にしても、それは国際法上の一国一
政府の原則に基づき、「中国」の正統政府は中華民国か中華人民共和国のいずれ
か一つしか承認しないという政府承認の問題であり、台湾の帰属先の問題ではあ
りません。このことは、日中共同声明にも明記されている通りです。

【誤り2】
 一六頁の「アジア各国の独立」のなかで、「日本領」であった台湾について「
一九四五 中国へ返還」と記述しています。しかし、これは中華民国や中華人民
共和国による何ら法的根拠のない主張を反映したにすぎず、実際に台湾は、サン
フランシスコ講和条約が発効するまでは法的に日本領でしたので、重大な誤りで
す。

【誤り3】
 一八頁の「中国の行政区分」で、台湾が中国の領土として表示されています。
しかし、これは中華人民共和国発行の「中華人民共和国行政区画簡冊 一九九九
年版」に掲出された行政区分をそのまま転載したものであり、台湾を中華人民共
和国の領土と承認していない日本政府の立場とは異なりますので、重大な誤りで
す。

 以上、三点の誤りを指摘したうえで質問いたします。

一、『新しい社会科地図』は、日本人の中学生が使用する教科書でありながら、
 現実も日本政府の見解も無視して、あえて中華人民共和国の主張を組み入れた
 資料を使用することで、台湾を中華人民共和国の領土と表記するのは、いった
 いどのような理由からでしょうか。
二、中学校学習指導要領では「地球儀や世界地図を活用し、緯度と経度、大陸と
 海洋の分布、主な国々の名称と位置などを取り上げ、世界の地域構成を大観さ
 せる」ことを求めています。その点で、台湾を中華人民共和国の領土と表記す
 ることは「世界の地域構成を大観」することを妨げることになりますので、明
 らかに学習指導要領に違反しています。来年の供給本ではこれらの誤りを訂正
 する意思はありますか。

 以上、日本の将来をになう子供たちを思い、日台関係、日中関係の正常化を願
う立場から質問いたしました。速やかなるご回答をよろしくお願します。
 尚、本質問状及びご回答は公開いたしますのでご了承のほどお願いいたします。

平成十七年七月四日

                   日本李登輝友の会『日台共栄』編集部

東京書籍編集部御中


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